【中薬を故事で学ぶ】 枸杞子の故事 〜母娘の絆と明目子の秘密〜
昔、寧厦中寧に苟姓の農家がありました。そこには、夫婦とその聡明で美しい娘、紅果の3人家族が暮らしていました。
ある日、母親と紅果は畑で働いていましたが、家では父親が肺病で療養中でした。突然、空に眩しい青い光が閃きました。轟音と共に大地震が起き、家の中にいた父親は命を落としてしまいました。母娘は深い悲しみに包まれました。母親はもともと体が弱く、さらに病気が悪化し、日に日に体調が悪くなり、目も徐々に見えなくなりました。
紅果は焦りながらも、泣いていても仕方がないと気持ちを切り替え、母親の病気を治す方法を探し始めました。ある日、彼女は母親を隣人に預け、食料を背負い、南山に薬草を探しに行きました。山を越え、川を渡り、木こりや羊飼いに話を聞き、目の病気を治す薬草を求めました。靴は擦り減り、服は破れ、足は疲れ切っていました。
疲れ果てた紅果は、そばにあった岩の上で休憩をとり、そのまま眠ってしまいました。翌朝、目覚めると、そこには白髭の老爺が立っていました。老爺は彼女に優しく尋ねました。「まだ幼いのに、どうしてこんな山に登っているの?」
紅果は悲しみを押し殺して老爺にこれまでの経緯を説明しました。老爺は紅果をじっと見つめて話を聞くと、「君は本当に孝行な子だね!」と感嘆しました。そして、「あの山の斜面に赤い茨があるから、それを摘んでお母さんに煮て飲ませなさい。そうすれば体が丈夫になり、目もよく見えるようになるよ。」と告げて、そのまま姿を消しました。
紅果は老爺の指示通りに薬草を取り、家に帰ると毎日母親に煮て飲ませました。不思議なことに、母親はどんどん体が丈夫になり、目も明るく見えるようになりました。紅果は村人たちに喜んで「明目子(目が明るい)!明目子!本当に奇跡の薬だわ!」と言いました。
それ以来、人々はこの枸杞を「明目子」と呼ぶようになりました。
おしまい
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