平日1日2食を約1.5ヶ月つづけてみた【食のミニマリズム】
2023年6月以降、実験的な試みとして、夕食を抜いて1日2食で生活している。
大学院での授業が夜間にあり、帰宅してから夕食にするのは遅く、かといって授業前に食べるにはやや早い、という状況を理由として始めたのだが、これがかなり快適である。
今回は、食事の回数と量を減らしてみてわかったことを、つらつらと述べていく。
その1:食べなくても意外と平気
夕食を抜くということは、昼食をとってから半日以上何も食べないということになる。
初めて夕食を抜いた日、一応軽食としてナッツをもっていったのだが、実際は、食べなくても問題なかった。
確かに、空腹ではあるものの、エネルギー切れを起こしそうな感じはない。
空腹感で眠れない、あるいは夜中に目が覚めるということもなく、しっかりと睡眠をとり、しっかりと朝食を食べることができた。
ただ、半日以上胃のなかに食事を入れていないので、朝定食のような、しっかりとした朝食だと、お腹を壊してしまいそうだとは感じる。
少量の食事を、いつもよりも時間をかけて味わうことで、急激な血糖値の上昇や、胃や消化器官への過剰な負担を避けることができるだろう。
いっぽうで、「いま」エネルギー切れを感じていないからといって、急激に・一気に食事量を減らしていくことは、危険も伴うということも理解している。
私は、趣味で登山をするのだが、登山用語で、血糖値が下がって立ちくらみや体のだるさ、脱力感などを覚えることを「シャリバテ」という。
確かに、現代の生活では過剰にエネルギーを摂取することが常態化しているため、適度な食事量にすることで、摂取量を減らすことは重要だ。
しかし、食事を減らし過ぎた結果、生きるために最低限必要なエネルギーをも摂取できなくなってしまっては本末転倒だ。
「食事量を減らすこと」が目的なのではなく、「食事量を減らすことで、体の調子を整える」ことが目的なのである。
その2:体が軽快に動く感じがする
食物を体に取り込んでいないのだから、当然といえば当然なのだが、やはり体が軽く、また調子もよい気がする。
食事量を減らせば、満腹感で眠くなることもないし、食べ過ぎて胃がもたれたり、苦しくなったりすることもなくなる。
もちろん、料理や食べることそのもの、あるいは食卓の雰囲気は大好きだ。
しかし、食べたものを消化し、エネルギーを取り出すというのが、体におおきな負担をかけておこなわれているということは、食事を抜いて初めて実感した。
消化・吸収は、目視で確認できない「体内」という環境でおこなわれるため、それがどれほど重労働なのか、知る由もない。
けれども、一度食事の量を減らしてみると、「何を食べるか」はもちろん、「どれくらい食べるか」というのも、日々の体調におおきく関係しているということに気づく。
その3:「1日3食」という考えは、かなり根強い
私が「1日2食」の素晴らしさに気づいた一方で、世間一般では、依然として「1日3食が当たり前」「食事を抜くのは、ダイエットをする人か、金銭的に余裕のない人だけがやるもの」という思い込み・偏見が根強いようにも感じられる。
しかしながら本来、必要な食事量というのは、人によって異なっているはずだ。
成長期も終わり、高校生の弟・妹と比較して運動量も格段に落ちたいまの私が、彼らと同じような量で食事をするならば、それは私にとって過剰なエネルギーとなってしまう。
ちなみに、休日は家族揃って夕食を食べているので、代わりに朝食・昼食を減らしている。
食べることも、料理をすることも好きなので、コミュニケーションとしての食事の時間は大切にしたい。
そう思い、必ず夕食を抜く、ということはしていない。
ただ、1日のトータルで見たとき、できるだけエネルギー摂取量が増減しないよう心がけている。
量のイメージとしては、朝食の代わりに普段の昼食の半分程度を食べ、残りの半分を昼食に食べる、というぐあいだろうか。
このように、レギュレーションを緩く設定することで、無理なく楽しく、自分にとっての最適な食事量を保つことができている。