27歳 全てから逃げ出して失踪
私は20歳から26歳、その当時大学2年生から大学院生、社会人1年目の6年間、ガンを患っていた、両親二人の看病と学生生活という二重生活をしていました。
母は私が22歳の時に他界し、その後も父の看病を続けながら、
就職活動をして、第一希望だった大手外資系ベンダーに就職することが出来ました。
晴れて新社会人がスタートし、仕事は順調でしたが、入社後1年で父が他界してしまいました。
両親が亡くなってしまったという現実、今までの看病の疲れ、もっと自分に出来たことがあったのではないかという罪悪感から、27歳の春、私はまるで緊張の糸が切れてしまったかのように、仕事を投げ出し海外へ逃げ出してしまいました。
選んだ先はタイ、誰からも距離を置きたかったため、日本にいる会社の上司や同僚、家族や友人にも一切連絡を取らずに出てきてしまっていました。
「失踪」してしまったことで、仕事上でも大変迷惑をかけてしまいましたし、生死についても本当に心配をかけてしまいました。
私はギリギリの精神状態の自分をそうでもしないと守れないかのように、海外の知らない場所で最初の2週間、最低限の食事だけをとってぼーっと過ごしていました。
2週間後には気持ちの整理が出来てきて、引きこもっていた状態から外に観光しに行ったり、少しずつ活動ができるようになりました。
自分が回復してきたと同時に、「失踪した」という状況が現実味を帯びてきました。
一緒に暮らしてませんでしたが、兄にだけは連絡をしなければと、タイから手紙を書きました。
手紙を見て、兄は心配してタイに会いにきてくれたのですが、ちょうどマレーシアを回っていた時と重なり会えなかったので、感
謝と謝罪といろんな気持ちを伝えるために国際電話をしました。そして兄と話し、ようやく日本に帰る決断ができました。
帰国後は、兄が友人のホテルで住み込みのバイトをすることを勧めてくれて、そちらに1ヶ月ほどお世話になりました。
心は落ち着いていましたが、元の家に戻ることも、社会復帰することも自信が持てなかったので本当にこの時のことは感謝でいっぱいです。
自宅に戻ってからも兄の計らいにより、上司に挨拶することができました。
そして友人とも再会できました。
仲間たちは真剣に私に対して向き合って、受け入れてくれて、自分自身を取り戻した私は、心配をかけてしまったことを深く反省しました。
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