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戦略コンサルのケース面接対策(新卒MBB就活)

有難いことに新卒就活でのフェルミとケース面接について質問いただくことが多いのですが、徐々に忘れつつあるので友人と一緒に文字に起こしたいと思います。基本的にはマッキンゼー、BCG、ベイン (MBB) のケース面接の経験を基に書きます。

注意事項
- 私自身はMBBの中の人ではなく、採用側ではないのであくまで受験者の体験談です。
- 具体的な質問は公開してはいけないのであくまで対策方法、コツ、面接での姿勢などを中心に書きます。
- 他の対策サイトに載っている点については深く触れていません。
- 2019での面接なので質問や基準は変わっているかもしれません。

1. 準備: 事前対策の流れ

(他のサイトで多く書かれているので短めです)

教材
- 東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート
現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート
これらの本に「東大生」って入れる意味あるんですかね?笑

- 例題が載っているサイトたち(外資就活とかかな?リアルタイムでSNSに載ってたりもしました)
問題が不完全だったりしますが、想像で補完しながら解いてみてもいい練習だと思います。

- McKinsey, BCG, Bainそれぞれのオフィシャルケースガイド
それぞれ必ず一回は目を通した方がいいと思います。MBBの三つでもケースの構造が違ったので慣れましょう。

練習
1. 時間セットして自分で練習:問題読んでから2,3分でメモを書いて、5分くらいで話しながら答えを作っていく。
2. 時間セットして友達と練習:面接経験者の友達と練習する。友達3人くらいで同じ問題を解いて共有するのもいいかもしれないです。回答例が微妙なことも多いので笑
3. 先輩と練習:過去に合格した人と練習する。

雑に書くとこんな感じで準備しましたが、練習しすぎもよくないと思います。あとで書きますが、練習しすぎている人のケースってつまらなくなったりするので...スタバ行ったらその店の売り上げを想定するみたいな過激な準備は要らないです笑 1,2ヶ月まったり準備するくらいがちょうどいいんじゃないかな?

2-A. 面接: ケースを解く上での(私なりの)コツ 

基本(たぶんどこのサイトにも似たようなことが書いてます笑)
- MECE: 「もれなくだぶりなく」。練習で意識しているとできるようになる気がします。フレームワーク覚えると便利って話もありますが、常識で十分だと思いますし、慣れていないフレームワークを使うと崩壊します。

例えば「iPhoneの製造から販売の直接のコストを下げるためには?」というお題があったら、いきなり「中国工場からアメリカへの運搬費を削る」のような予想をするのではなく、要素をMECE的に並べてから考え始めましょう。
1. 材料を調達
2. 工場で製造
3. 工場から運搬
4. 店頭で販売
といったように時系列に並べるとMECEが達成されやすくなります。


- ロジック: 「XなのでY」の繋がりがちゃんと論理的か確認。

例えば「(1)スタバは女子高生・大生に人気だから、(2)インスタ映えする商品を作り続ければ、(3)高い売り上げを保つことができる」という意見って(1)と(2)と(3)の繋がりがクリアじゃないですよね。
これを
(1) スタバにおいて、女子高生・大生はユーザー層として占める割合が多く、客単価も他のユーザー層に比べて高い。- なぜ女子高生・大生に絞って議論する必要があるのか
(2) 調査によると、彼女らは遊ぶ場所の基準としてインスタ映えに重きを置くことが分かっている。- 彼女らの需要はなんなのか
(3) ゆえにインスタ映えする商品があればスタバを遊び場として選んでくれるだろう。客単価も高くなるので売り上げも保てるであろう。- どういった対策を取れば解決策に繋がるのか
とすると(1), (2), (3)の繋がりがクリアになりますよね。(中身はフィクションです笑)

基本はこの2つですが、私は次の3つ目の要素も大事かなと思っています。


- 少しのクリエイティビティー: 練習しまくると忘れがちなのですが、創造力も大事かなと感じます。例題の形にハマりすぎない方が良い時もあります。「練習ちゃんとしている人はみんな答え似てるし、フェルミあんま好きじゃないんだよね」って言っているパートナーもいたので笑

例えばみなとみらいのスタバの売り上げを推定する場合、思考0で以下のような式を作ってしまいがちになります。

(売り上げ) = (店内利用客数) x (単価) + (持ち帰りの客数) x (単価)
(店内利用客数) = (時間帯) x (その時間帯の埋まり具合) x (店のサイズ) x (回転率)
(単価) = ...

ですが、みなとみらいだとイベントの際に(持ち帰りの客数)が爆増することが考えられ、イベント時と通常時で分けた方がいいかもしれません。



僕なりのコツ(徐々に更新していきます)
あまり他のサイトで見かけないコツを箇条書きにしました。このリストがMECEになっていないという文句は受け付けていません笑 私たちがいただいたフィードバックが基なので信じるかどうかはあなた次第です。

- 頻出の数字は覚える: 特にフェルミで便利なのですが、東京の人口・面積や日本の人口分布など頻出な数字は覚えちゃった方が楽です。

- ケース最初の3分では構造を作るのみ: 細かい計算や解決策を考える部分は面接官と話しながら考えることにして、最初の考える時間は構造をしっかり作ることとその中でどこが要点か考えることに集中するようにしていました。

- 構造のツリーのレベル感を揃える: ケース始まった時に最初に作る構造式の同じレベルの枝の要素は、レベル感を統一しようって話なんですけど説明が難しいですね。例えばこの記事最初は1. 準備, 2. ケース自体のコツ, 3. 面接中の態度にしようと思ったのですが、1のレベル感って2と3より高いですよね。なのでレベル感を統一するために1. 準備, 2. 面接にして、2-A. ケース自体のコツ, 2-B. ケース中の態度 にしました。(良い例じゃないかもしれないですね...)

- 今なにやってるの?からのケース面接の対策: たまに「君は普段何をやっているの?」から始まり、「その分野はどのように進化していくと思う?」や「どうやったら企業にその分野の価値を説得できる?」のような不思議なケースもあるので普段から自分のやっていることは説明できた方がいいかもです。

2-B. 面接: 態度・姿勢・コミュニケーション

- 落ち着いて話す: 私はそんなにロジック強い人間じゃないのですが、自信持っている風に話すのが得意で、その点を褒めていただきました。実際、焦ったり、話すのが異常に早くなってしまう人も多いみたいです。録音して聞いてみるといかに焦っているように聞こえるか分かります。

- 考える時間を始める前に質問する: 建設的に議論できるという点が基準の一つだと思うのでお題について疑問に思うことはその場で聞くようにしていました。例えば「そのスタバがオープンなのは何時から何時ですか?」や「そのスタバは禁煙ですか?」のような質問です。

- メモは綺麗に書く: 時間がないですが、私は最初に自分で考える時のメモは比較的大きく綺麗に書くようにしてました。面接官とメモを見ながら考えることも多いので、綺麗な方がスムーズです。あと採用のボーダーギリギリだと面接官がメモを見直すこともあるので読みやすい方がいいです。

- 面接官のアドバイスには従う: 面接中に「これについてはどう思う?」などの指摘があったら「抜けてました。それを考えるとこういう風になります」といったようにアドバイスを受けて、答えを修正するようにしてました。

- 適度に反論してみる: ある面接官に「反論もしてくれて、建設的なケースになった」という言葉をいただいたのでケース中のアドバイスに理由があれば反対するのもいいと思います。例えば、先ほどのスタバの例でいうと

面「〜〜〜なのでイベント時と通常時で分けてみたら?」
私「その考えもありだと思いますが、
- イベント前は仮設のコーヒーショップが建物内にできる
- イベント中は蓋が閉まらないコーヒーは持ち込めない
- イベント後は多くの場合終わる時間が遅いためみんなすぐに帰る
と予想し、イベント時の変化は考慮せずに、オーソドックスな分け方をしました」

のように議論を進められるといいんじゃないかと思います。


といった具合にケース面接対策の心構えについて書いてきました。私たちの経験をまとめただけなので参考程度にしてください。これ以上書くと長くなってしまうので、具体的にこんな解き方したよ〜というのは需要ありそうだったら考えます笑 またそれぞれのポイントを要点だけまとめて書いたので物足りないかもですが、ご容赦ください。

今無職なので時間があり、自己満で書きましたが、就活の準備の役に立てば幸いです。「ここ違うよ」みたいなのもあれば教えていただきたいです。

P.S. コンサル就活におけるケース面接以外の一般面接についても記事を書いたので興味がある方はぜひ読んでみてください!


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