音楽から学べる哲学書

全き想像のみから

子供の頃、初めて天地真理を見た時、完璧に美しい人だと感じた。

未だ、恋愛体験零同然の男が彼女が歌ったこの詩を解釈するのは力不足であろうが、何故か記さずにはいれずに述べるものである。

あなたが　ほほえみを　少しわけてくれて
わたしが　ひとつぶの　涙をかえしたら
そのときが　ふたりの　旅のはじまり

「ラブストーリーは突然に」という詞があるが、きっかけはなんでも構わないのだろう。

待ち侘びた再会の恋人たちだったのだろうか ? 
現今の社会を鑑みるに結婚生活の破綻を経験している人々が半数以上を占めている感がある。

私事で大変恐縮だが、幼き頃の自分は両親を見ていて
「結婚とは喧嘩をするためにするものである」
という深い感慨があって、多分、その影響は未だに己が身に及ぼしている。

分析して鑑みると、自分は結婚して悲しい結末を迎えることを極度に恐れているのだろう。

だが、そんな失敗も体験しないよりもした方が幸せではあるまいか、現在はそう感じている。

あなたの濡れた頬　わたしの燃える頬

恋愛の感激に「女も泣くなる恋に男も感じ入り泣くなる」?
幸せに感涙する男を見て、女も二人の関係に熱く燃えているのだろうか。

あなたが　夕焼けに　さようならを告げて

夕焼けとはこれまでの恋愛関係の象徴なのだろうか ?

わたしが　朝風に　約束をしたなら

朝風とは二人の新たなる関係のメタファーなのか ? 

どうも判然としないことだらけである。

ひとりじゃないって　すてきなことね

多分、そうなんだろうね。独りでずっといるので、想像しか出来ないが、そのことは誰よりも痛感出来るのかも知れない。

あなたの目の奥に　やさしい灯がともる

あ〜あ、嘆息しか出ないや‥‥

ふたりで行くって　すてきなことね
いつまでも　どこまでも

今まで、ずっと、忍耐ばっかして来たから、こんな素敵な体験もしてみたいねえ──