夜明け前。 スマホのアラームで目を覚まして天気予報を確かめる。まだ薄暗い空を見上げて星明かりを見て、支度を始める。 メッシュパンツ、チェストプロテクター、メッシュジャケット、ヘルメット、グローブ、ライディングシューズ。 オートバイは危険な乗り物だ。オートバイ事故の死亡原因のうち70%は頭部と胸部の打撲によるものだという。 ヘルメットを被っているのになぜ頭部?と思うが、顎ひもをちゃんと閉めないとヘルメットが脱げてしまうんだそうだ。 チェスト
オートバイに乗るということは、その身一つで公道にあるということで。危険も責任もある一方で、曰く言い難い胸躍る体験でもある。 クルマとバイク 例えば自動車に乗る場合、エアコンの効いた車内にいれば暑さを感じることもなく快適に時間を過ごすこともできるわけだが、車窓に映る景色はゲーム画面やテレビのオンボードカメラの映像を見ているのとさして変わらない。これは走るということではなく、単に移動しているに近い。 オートバイなら、エアコンなどもちろんなく安全のためヘルメットやグローブ、ブ
スズキは日本の四輪メーカーのなかでは後発に入る。 鈴木式織機株式会社から鈴木自動車工業株式会社に改称したのは1954年。四輪量産車の発売は1955年のスズライトが初である。四輪メーカーとしてスズキよりも後発の企業は三菱自動車、三菱ふそうのみである。 企業としては大正9年(1920年)に設立。 創立100周年を迎えた2020年、MotoGPでチームエクスタースズキのジョアン・ミル選手が見事世界チャンピオンに輝いて、スズキの歴史に華を添えたことは記憶に新しい。 ちな
ノートパソコンのハードディスクがお亡くなりになり、買い換えか修理か悩んでいた。 Windows11は僕のようなトーシロには時期尚早。かといって今さら「薄い機械」を新品で買うのもなあとぐじぐじ考えていたところだった。 結局買ったお店で長期保証の保険に加入していたことを思い出し、ハードディスクの交換をしてもらった。 さて、新HDD搭載で生まれ変わったノーパソにitunesアプリを再度DLし、十代のころから買い集めたCDアルバムを、再びせっせと読み込ませている。 今夜の作業
1960年代英国はロンドンのエースカフェには、ロッカーズと呼ばれる男の子たちが集まっては改造バイクで街道レースをやっていた。 ノートン、トライアンフなど由緒正しい英国製マシンをいかに軽く、速く、カッコよく仕上げるか。目指すは100マイル(160㎞/h)で走るヒーロー。 ヘアスタイルはリーゼント、トップスはオリジナルの装飾を施したレザージャケット、ボトムスはレザーパンツ、足元はエンジニアブーツで決まり。 当時英国は大不況に見舞われており、将来に希望を見出せない若者
齢五十にして自動車教習所に通った。 大型自動二輪免許、かつて限定解除やナナハン免許などと呼ばれていたものを取りたくて、だ。 テレビタレントの久米宏さんは番組の中で 「普通自動車の免許を取るとね、ナナハン免許ってセットでついてきたんですよ。僕なんかはその最後の世代だと思いますね。」 とコメントしていて、どんな話の流れからそうなったか記憶が定かではないんだけれど、羨ましいなぁと思ったのを覚えている。 そんなことが羨ましいと思うわけだから、16~17才くらいのことだった
結婚した男は大概しょぼくれている。 こんなはずじゃなかったと悔やみ、こうあるはずだとあがく。 武将のゲームが人気なのも、ヒーローが活躍する物語が人気なのも根っこは同じだ。こうあるはずの姿がそこにあるからだ。 家庭に入った男は女性にとっての男ではない。たとえて言えば働きアリだ。今は敵が襲ってくることもないから軍隊アリも不要だ。 男は強くあらねばならない時代は終わってしまったので、ケンカに強いだけの不良もヤンキーも暴走族も絶滅したか絶滅危惧種だ。 しかし「男