人事データ活用の実践ハンドブック⑤:良い組織の特徴をデータ分析してみる
読書ノート(35日目)
さて今日は、良い組織の特徴を
データ分析してみる、です。
ここでの良い組織とは
会社によって定義は様々かと思います。
例えば、エンゲージメントが高い組織、
営業部なら売上成長率が高い組織、
工場なら不良品発生率が低い組織、
などなど…。各自で「良い組織」について
定義してもらえればと思います。
…ということで
良い組織の定義が定まったところで
データ分析の出番です。
仮にエンゲージメントが高い組織を
良い組織と定義した場合…
各要素とエンゲージメントの
相関関係を調べる為に重回帰分析をする
例えば、仕事の裁量度の高さ、
上司からのサポート、公正な評価がある
といった項目がエンゲージメントと高い
相関関係にあると分かれば、
それらの満足度が高いかどうかを
以下のマトリクスのようにプロットする
この場合、右上(青色)は
エンゲージメントと強く相関している
重要項目であり、社員からの満足度も高い。
これは強みとして伸ばし続けたい
右下(赤色)はエンゲージメントへの
影響度が高い一方で、満足度が低いので
優先順位としては最優先で手を打つべき
左上(緑色)は満足度は高いが
エンゲージメントにはあまり寄与しない
そのため、現状維持で良いと考える
左下(灰色)は社員からの満足度は低いが
エンゲージメントへの寄与も低いため
改善の優先順位としてはこの中で最も低い
このように、組織ごとに打ち手の優先順位を
付ける事ができるし、このマトリクスなら
視覚的にも分かりやすいと思います。
今回は「良い組織」の定義を
エンゲージメントが高い組織で分析しましたが
これは不良品発生率が低い組織に変えても
同じような流れで分析する事ができます。
※重回帰分析をする際に、
エクセルだと説明変数は16個までしか
入れられないため、説明変数が17個以上
になる場合は、先に相関行列で分析し、
傾向が類似している項目は削除する事で
重回帰分析を使えるようになります
ということで、5日間にわたって
人事×データ分析の視点で本書から
いくつか紹介してみました。
PythonやRなどのコードを書かずとも
エクセルでできる事も多いので
もし興味がありましたら、
ぜひお試しくださいー!✨