41. クイックステップでライド・オン!

名城対抗戦での新人戦優勝から1週間が経過し、練習では新たな種目が取り入れられた。

「今日から新しくクイックステップとサンバに入るよー!」

サンバは覚えてるけど・・・。

「じゃあクイックステップから始めるよ!」

クイックステップってどんなでしたっけ?

「ワルツと同じスウィング・ダンスの仲間だよ。」

あの・・・スウィング・ダンスって何でしたっけ?

「も〜、夏合宿で勉強したろ!

ライズ&ロアーで重力を利用しながら進行方向に移動していくダンスだ!」


そ、そうでした、そうでした! (なるほど)

「ワルツとの違いは4拍子であることと、テンポの速さだね。もともとはチャールストンっていうダンスから生まれたんだ。」

へぇ〜。

「まずは見本を踊るからちゃんと見るように!」

部長とデヴィ先輩が踊ってくれるようだ。

2人がホールドを組むと、軽快な4拍子のリズムの音楽が流れ始める。

あっ、これジルバ踊れるな。


2人が踊り出す。

あれシャッセだ。おっ、ロックもある。

それにしても足さばきが尋常じゃなく速い。

2人は風を切るようにビュンビュン駆け抜けていく。

凄いスピード感だ。あっという間にフロアを1周して来てしまった。

「どう、わかった?」

曲はジルバと一緒なんすか?

「よくわかったな。そうだよ!」

やっぱり! あとシャッセとロックがあったっす。

「ボクちゃん、ちょっと解ってきたんじゃない!?」

デヴィ先輩のお褒めに預かる。

いや〜、それほどでも。デヘヘ🤤


「ステップ自体はそんなに難しくはないわ。

でもそのテンポとスピード感からコントロールが重要なの。」

コントロール?

「車の運転と同じよ。普通の道路で走るのと高速道路を走るのとでは違うでしょ。」

オレまだ運転したことないんで・・・。

「フフッ、未経験なのね💋」


いま教習所には通ってるんすけど。

「そうなの? 車とアタシ、どっちを早く運転できるようになるかしらね💋」


ゼッタイ先輩の方が先っす!

「あら、嬉しい❤️ 

ボクちゃんに乗られるの楽しみだわ💋」


オレも早く乗りたいっす!

「でもまずはステップを覚えないとね。」

もちろんっす!

「早くアタシを乗りこなしてちょうだい💋」


そう言うとデヴィ先輩は去って行った。

よ〜し! サクッと覚えて乗りこなしてやるぜ!


次回、サンバのリズムを知ってるかい?


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