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「言語の本質 今井むつみ・秋田喜美」を読んで、まとめてみた

なぜ人だけがこんなに膨大な記号体系である言語を持つのか? 誰もが一度は抱いたことのある疑問。 これを順序よく系統立てて、時折まとめをはさみながら、説明してくれる。非常に面白い。 また言語学者たちの共著なのだが、章ごとに別々に論考を書く形式ではないので、話が繋がっていって理解しやすい。 うちの3歳の息子を見ていて、まさにこんな短い期間で言葉を爆発的に覚えていくことに驚いていた。彼の脳みその中でこういったことが日々行われているのかとさらに驚いた。 内容をまとめてみよう。

    • 「客観性の落とし穴 村上靖彦」を読んで

      「エビデンスがあるのか?」 「データがそう示している」 なんとも言えない違和感を感じていたこういった言葉。 この本はこの違和感を説明してくれる。 客観性と数値が支配する世界は苦しい 近代になって自然や社会、心までもがデータ化していった。 客観化、データ化することが悪いということではない。 それがすべての真理と思い込むことで一人ひとりの経験をそのままの言葉で語ることできなくなることが問題となる。 客観的な数値が絶対に正しいと言われると、個人の経験、共同での経験が切り詰

    「言語の本質 今井むつみ・秋田喜美」を読んで、まとめてみた

    • 「客観性の落とし穴 村上靖彦」を読んで