経鼻内視鏡補助下イレウスチューブ挿入法 使用機材
一般的なイレウスチューブ挿入に必要な物品はイレウスチューブ,リドカインゼリー,蒸留水,ガストログラフィンなどを準備する.例のイレウスチューブとして,Create Medic社製の先導子バルーン付き親水性イレウスチューブ(16Fr,有効長3,000mm,先端にらせん状に8個の側孔を有す)を示す.
2.経鼻内視鏡
GIF-XP260N(Olympus社)を用いる.本内視鏡は先端部外径5.0mm,有効長1,100mm の汎用内視鏡で,4方向アングルと2.0mm の鉗子チャンネルを有している.
3.ガイドワイヤー
経鼻内視鏡補助下イレウスチューブ挿入は,over-the-wire法とropeway法に大別される.どちらもはじめに内視鏡補助下にガイドワイヤーを留置して,これにイレウスチューブをかぶせて挿入する方法であるが,前者はチューブの全長に渡ってガイドワイヤーを通す方法,後者は先端から短い距離のみ通す方法である.各々によって用意するガイドワイヤーが異なる.
① Over-the-wire法:次の3つの条件を満たすガイドワイヤーでなければならない.(1)内視鏡の鉗子口を通して直接腸管を探るため,先端が柔らかいもの.(2)全長を通しても操作性が下がらないよう,親水性コーティーングされているもの.
(3)イレウスチューブをsplint するだけのコシのあるもの.現在は各社からチューブごとに専用のガイドワイヤーが発売されており,これを用いるのが良いと思われる(ただし現在はすべてイレウスチューブとセットになっている).
② Ropeway法:イレウスチューブに付属のガイドワイヤー(splinting guidewire)と,別にチューブ先端をガイドするガイドワイヤー(guidingguidewire)としてJagwire(0.035inch,BostonScientific)を用意する.
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