株式型クラウドファンディングを用いて国内初の上場企業へのM&Aを達成しました
ちょっと前に売却noteを書きましたが、実は株式型クラウドファンディングを用いて上場会社に会社売却を行った国内初の事例だったので、その話しをします。
売却についてのまとめ
https://ipomechanic.com/ecrowd-exit/
余談ですが、24時間で3000万円の資金が集まり案件がクローズしたのも当時の最速記録だったようです。
株式型クラファンのメリット
・着金が早い
とにかくVCなどの調達に比べると着金までのスパンが早いのが魅力です。
案件を公開してから締め切りまで1-2週間で、案件が締め切られるとすぐに入金されるというスピードだったので、すぐに資金がほしいという事業者にはピッタリだと思います。
※ プラットフォームは、イークラウドを用いました
・柔軟な資金調達ができる
調達上限を自分で決めることができたり、VCからの調達では気にしなくてはいけない投資契約書のチェックなどが省けるため、柔軟に資金調達をすることができます。
特に、少数株主の集まりになるため議決権などの問題は起きにくいと思います。
・負担が比較的少ない
調達プラットフォーム側で、記事の制作、クリエイティブ制作などを行ってもらえるためVCからの調達に比べて労力は少なく済みました。
もちろん、いろいろな書類作成やインタビューへの回答などの工数はあるため、ゼロではないですが個人的には銀行融資と同等か、それ以下だと感じました。
株式型クラファンのメリットのデメリット
手数料が高い
どこも一律で調達金額の20%の手数料がかかります。3000万円の調達だと600万円は手数料に消えることとなってしまい、せっかく集めた資金の多くがなくなってしまうのは痛いなと感じました。
また、手数料は会社からの支出扱いのため、調達金額と手数料の相殺はできないことにも注意が必要です。
※着金してから手数料は支払います。
オール or ナッシング方式じゃない
VCと違って、全額集めるか条件が合わないかという形ではないため3000万円欲しかったけど1000万円しか集められなかったということが起こる可能性はあります。
売却にあたり、やはり一定の障壁はある
ここに関してはあまり詳しく書くことができないのですが、厳密な法律的な解釈などをめぐってやはり株式型クラウドファンディングを用いたことによる売却への障壁は少し高まると思います。
今回は、ちょっと特殊に全株式を一度代表が買い取り、それを売却するというスキームを用いました。
ただ、結果としてM&Aは100%株式売却にて成功していますし、今回、株式型クラウドファンディングを用いてもM&Aリターンを出せるという証明にもなってよかったと思っています。
結論、株式型クラファンに向いている事業者は?
資金があったら事業を2-3倍規模にスケールさせることができるのに、足元の資金がなくて困っている事業者にとても向いていると思ってます。
というのもVCとしては、投資して資金を2-3倍で返しますというのは旨味が少なく投資の俎上に載ってきません。(VCは大半が失敗しても1つが100倍になればいいというビジネスモデルなので100倍にならないビジネスにはそもそも投資したがりません。)
また、銀行は運転資金の貸付は行ってくれるものの投資資金の貸付は行ってくれません。
そのため、お金さえあれば伸びることがわかっていたとしても銀行から足元の運転資金以上の質付けをのぞむことは難しいのが現状です。
この記事が将来、株式型クラファンを検討している人たちにとって有益なものであれば嬉しいです。
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いつでも質問お待ちしてます。
もらった質問について
株主との関係は?
イークラウドの場合は、イークラウドのプラットフォームを用いて月に1回経営報告をする感じでした。それ以外は基本的に何かをするというのはないです。
投資家の人の情報はわかるの?
もちろん分かります。前職の代表が投資してくれたり、友達が投資してくれたりして、おー!というのがありました。