わすれかけて
最近、わすれかけていたこと。
なんとなく、生き急いでいる、というか、結果を求めすぎている。
自分がとりくんでいることには、終わりがあって、
それが「上手く」終われば、誇らしい結果が手に入る。
若いころは、無意識にそう感じていたけれど、
そうでないことは、もう十分にわかったはずなのに、
いつしか、また、そういう意識が戻ってきている。
いかん、いかん。
多くのものごとは、終わりがない。
終わりがあるのは、自分の身体だけである。
自分がこの地上から消えても、
多くのものたちは、ここに残って、生き続ける。
終わらないもの。
そして、そこには永遠に実現不可能なものがある。
思えば、そうした実現不可能なものに身を投じる、というのが
人生の醍醐味かも知れない。
いつの間にか、忘れかけていた。
あいかわらず咳が出る深夜。古い音楽を聴いている。