福井県|公立高校入試確率問題2022
(※選択問題A・B共通)
表をかこう!
まずは(1)を考えるために、偶然が2回起こるわけですから、とにかく表で考えてみましょう。表をかきます。
表の書き方は、いくつか考えられます。アで$${ab}$$を求めたあと、下の図のようにイの表をもう一つ書いてしまってもいいですし、アのために書いた表をもとに考えてもよいです。
次に(2)ですが、ここで「カードを入れ替える」とあるので、AにあるものとBと取り替えるのか、と思った人もいるかもしれません。最初は私もそう読んでいました。しかし、問題をよく読むと「あてはまる自然数のうち最大のものを書け」とあります。自然数なら問題文にない数のカードを用意して入れ替えても良い、というのが題意です。
文句を言うと、「入れ替える」と言う表現は受験者に間違いを起こさせやすいです。数学的な内容を問うのが主目的であるならば、題意をはっきりさせる補足はあった方がいいのではと思います。(ついうっかり、を超える言葉の問題と思います)
‥ということで、〔6-3〕の組み合わせを避ければよさそうなので、箱Bの3と何かを取り換えてみます。
$${\dfrac{120}{ab}}$$が自然数であるためには、$${ab}$$は120の約数でなければいけません。「最大の」と書いているので、6×(?)を最大になるように考えてみます。
120の約数は、1,2,3,4,5,6,8,10,12,15,20,24,30,40,60,120で、まず6×(?)が最大の約数120になるように、20を入れてみると、4×20=80で、120の約数にならず、条件を満たすことができません。
次にその次に最大の約数60になるように6×(?)=60つまり10を入れてみると、4×10=40も、2×10=20も120の約数となり、条件を満たすことができます。つまり$${\dfrac{120}{ab}}$$はすべて自然数になって、その確率は1になります。
(2)は確率が1,すなわち必ず成り立つ条件を探すと言うことですから、確率の問題になりすました整数・分数の性質についての問題と言ってもいいでしょう。
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