マリアン・ドラグレスク(ルーマニア)の跳馬/2017年欧州選手権種目別決勝の跳躍
男子体操のレジェンド、ルーマニアのマリアン・ドラグレスク選手。
跳馬の大技【ドラグレスク】の生みの親であり、体操史に数々の偉業を残してきた選手。
現在40歳で、オリンピックは、シドニー、アテネ、北京、ロンドン、リオに続いて6回目の出場になります。
アテネオリンピックでは団体銅メダル、種目別ゆか銀メダル、跳馬銅メダルを獲得しています。
引退と復帰を繰り返し、今に至ります。
ドラグレスクは、2000年シドニーオリンピックにはもう【ドラグレスク】を跳んでいました。
この頃は、現在の跳馬とは形が違い、あん馬のポメルを取り除いたような馬を使っていました。
この馬で【ドラグレスク】を跳んでいたとは驚きです。
そして2017年、当時36歳でヨーロッパ選手権の種目別ゆかで優勝するという偉業を成し遂げています。
今回は同大会の跳馬の演技を紹介します。
ドラグレスクの跳馬は1本目に自身の名が付く【ドラグレスク】をやっています。
そして2本目に跳ぶのは【リ・シャオペン】とういう技です。
かつて内村航平選手が「跳馬の終着点」として跳んでいた技で、「ロンダートひねり前転とび前方伸身宙返り2回半ひねり」という技です。
これまで紹介してきた【ユルチェンコとび】とは違い、ロンダートで後ろ向きに踏み切った後、半分ひねって前向きに着手する跳び方です。
その跳び方から【ヨー2】の動き、「前方伸身宙返り2回半ひねり」をする技が【リ・シャオペン】という技です。
世界にもこの技を跳ぶ選手は5人もいないくらいですが、そのうちの1人がドラグレスクなのです。
近年では【リ・シャオペン】は跳んでいませんが、この跳び方をする技はいまだに跳んでいます。
東京オリンピック体操男子選手最年長になります。
最年少は17歳、最年長は40歳となりました。
今大会で「本当に」引退と明言しています。
本当でしょうか。