03ことわざ:内部監査の実務から見えてくる深層
第3回「急がば回れ」
「急がば回れ」は、日常的によく耳にすることわざです。
一見、遠回りに見える道でも、結果的には近道になるという意味です。
内部監査においても、遠回りに見える慎重なアプローチが、結果的には近道になることを示唆しています。
しかし、変化の激しい今日では、この考え方にも再考の余地があります。
例えば、経営環境の急激な変化に対応するためには、アジャイル方式を取り入れるなど、従来以上にスピードが求められています。また、慎重なアプローチで監査を進めている間にも、新たなリスクが次々と発生する可能性もあります。
つまり、「急がば回れ」は必ずしも絶対的な真理と捉えず、時には「急ぐべきときは本当に急ぐ」という発想も必要でしょう。
このように、「遠回り」か「近道」かという二者択一ではなく、状況に応じて最適なアプローチを判断する力が重要なのです。
第4回は、「帯に短し、たすきに長し」を取り上げます。