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08/15 内部監査という選択:多様な人財が活きる新たなキャリア(第8回)

新卒/第二新卒として就職活動中の方へ(内部監査が提供する成長の可能性)
本連載では、内部監査という職業が持つ可能性や魅力を、私自身の20年以上にわたる経験をもとに、全15回にわたってお伝えしています。


はじめに


これまでの7回にわたり、内部監査の基本的な役割やプロセス、実践方法について解説してきました。今回から13回まで、内部監査のキャリアについて、読者の皆さんそれぞれの背景に応じた視点で深掘りしていきます。

  • 第8回:新卒/第二新卒のキャリアとしての内部監査

  • 第9回:ゼネラリストの経験を活かし、専門職への転身を目指す方(キャリアチェンジ)

  • 第10回:結婚や出産などで職場を離れた方(柔軟な働き方を実現)

  • 第11回:介護などの家庭事情を抱えながらも、キャリアを諦めたくない方(柔軟な働き方と専門職への道)

  • 第12回:公認会計士や税理士など、専門資格を活かした転職を考えている方(専門性の拡大)

  • 第13回:役職定年や定年退職を迎える方(豊富な経験の活用)

最初の今回は、「新卒/第二新卒として就職活動中の方」に向け、内部監査というキャリアの可能性についてお伝えします。




1. 新卒/第二新卒の皆さんが内部監査を目指す意義

内部監査は、新卒/第二新卒の方にとって非常に魅力的なキャリアの選択肢です。組織全体を俯瞰し、経営層に直接影響を与えるこの職種には、社会人としてのキャリアの初期段階から幅広い視野を養う機会があります。

ただし、日本では、内部監査部門に直接新卒/第二新卒を採用する企業はまだ多くありません。そのため、まずは内部監査と関連する業務を経験し、次のステップで内部監査に挑戦するキャリアパスが現実的です。


2. 内部監査で得られる経験とスキル

内部監査は、以下のようなスキルを身につける絶好のフィールドです。まずは関係部門での経験を通じて、これらの基礎を築きながらキャリアを進める道が考えられます。

  • リスク管理の基礎スキル:経理やリスク管理部門での経験が内部監査へのステップに。

  • 課題発見と解決のスキル:業務プロセスを理解し、改善策を提案する能力を磨く。

  • コミュニケーション力:部門間の連携や説得力が必要となる場面で役立つスキル。


3. 次につながるアクション・ステップ


内部監査を目指すために、以下のアクションを検討してみてください。

  1. 内部監査に関連する分野で経験を積む
    財務・経理、経営企画、リスク管理、コンプライアンス、IT部門など、内部監査と関連性の高い部門でスタートすることで、将来的なキャリア転換の基盤を作ることができます。(※経験対象として挙げた分野は、あくまでも例です。他の選択肢を否定するものではありません。)

  2. 内部監査の基礎知識を学ぶ
    就職活動中に内部監査関連の講座や書籍を通じて知識を深め、面接での志望動機に活かすこともできます。

  3. 内部監査のキャリアパスを意識した企業選びをする
    内部監査部門の規模や体制を調べ、キャリア形成が可能な企業をリストアップしてイメージを膨らませてみてください。(※各組織における内部監査部門の情報は、有価証券報告書の「コーポレート・ガバナンスの状況等」のセクションなどに記載されています。)


4. まとめ:キャリアを広げる内部監査という選択肢

内部監査は、新卒/第二新卒の方にとって、キャリア形成の可能性を大きく広げる分野です。

直接この職種に携わる機会は限られているかもしれませんが、その機会に向けて準備を進めることで、将来的に重要な役割を担う監査人として活躍できる可能性があります。ぜひ、第一歩を踏み出してみてください。

次回は、「ゼネラリストとしての経験を活かし、専門職への転身を目指す方」に向けた内部監査の可能性についての記事をお届けします。

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