Taizo

国際情勢関連でnoteを始めたのですが、 小説書いてる方の多さに驚きました。 で、気づいたら小説書きはじめております。

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国際情勢関連でnoteを始めたのですが、 小説書いてる方の多さに驚きました。 で、気づいたら小説書きはじめております。

マガジン

  • 【小説】 テロリストと少年

    日本を舞台にしたディストピア小説です。 読んでいただいた方、心より感謝致します。

  • 【小説】もう一つの起源

    生命の起源に迫る、軽めのSFファンタジーです。 読んでいただいた方、心より感謝致します。

  • 【創作】小説

    5000字以上の小説をまとめています。 誰かの心に響くものを書けたらいいなと思っています。 現状は玉石混交.....です。

  • 【創作】短編小説

    長くても5000字程度までを短編としてまとめてあります。

  • サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)

    カラガノフとの対話から、西側で言われているプーチン像が悪意に満ちたプロパガンダだと解ります。特に核恫喝、使用に関わる場面でのカラガノフとの相違は明確です。(状況次第で変化はみられると思うが)この会議は日本では殆ど扱われていません。

最近の記事

坂口安吾 特攻隊に捧ぐ

1947(昭和22)年2月1日発行に掲載予定だったが、GHQの検閲により「軍国主義的」であるとして削除された。 初出:「坂口安吾全集 16」筑摩書房、2000(平成12)年4月25日 以下は無料で読める青空文庫のリンクです。 短い文章ですが、私は読み返す度に、これぞ名文と感じます。

    • 「核無き世界」は実現不可能。3つの指摘

      現在、「核兵器なき世界」と謳われているんですけれども、私はこれには反対なんですね。核兵器なき世界という事になると、かつて第一次、第二次大戦に経験したように、大国間の戦争はまた再発する可能性がある。 これは裏返して言うと、米露と中露の間に核による相互確証破壊という相互抑止が成立している。それ故に、直接交戦することが避けられている。 今のウクライナもそうですが、戦争が大規模に拡大することが予期されているというのが現状です。これをもし核兵器をなくしてしまうと、その枠組みが崩れて

      • 【小説】もう一つの起源 最終話

        最終話 彼らか、その系統は、付近の真空の惑星に移り、灼熱と極寒のサイクルから逃れるための大気を創造した。彼らはクローンなのか、あるいはクローンが創った生物なのか。いずれにせよ、何がしかの子孫が文明を継承したのだ。 ベニーは品のないのろけ顔で目を覚ますと、きょろきょろしはじめた。 「あれ、私のダリーどこやった?」 「ラボにおいてあるよ。亀裂の中は未知の液体で満たされていて、彼らの塩基が閉じ込めてあったんだ。これの名付け親が目覚めるのを待ってたよ」 「うーん、ティア。散

        • 【小説】もう一つの起源 第四話

          第四話 サンプルを持ち帰ると暫くの間は船内が騒々しくなる。ホログラフィックラボはフルタイムで稼働中だ。 「……六角形の細胞膜。全体的には雪の結晶のようだな。核から放射状に伸びるこれは何だろう。植物という生物の根の部分に似ているが」 ベニーがグラビバイパーに乗ってやってきた。上手になった様子だ。 「ずっと研究してるね」 「うん、推測ではあるが、壁に張り付いていた半透明の管は、植物の根が成長したものかも知れない。そうだベニー、こいつに名前を貰わなくちゃ」 「そう聞かれ

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        • 【小説】 テロリストと少年
          2本
        • 【小説】もう一つの起源
          5本
        • 【創作】小説
          8本
        • 【創作】短編小説
          4本
        • サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)
          9本
        • 【伊藤貫】プラトン哲学と国家の独立
          6本

        記事

          【小説】もう一つの起源 第三話

          第三話 ナビゲーション「大気圏離脱完了。推力100%。軌道に乗せます」 ホログラフィックラボ(分析室)には、先進機器が整然と並び、薄く青白い光が室内を照らしている。その中でも中心的な役割を果たすのは、高度分析装置ヘリックスリゾーム。これは、未知の塩基をナノスケールで解析することができる高度な装置である。 「よし、これでいいはず。そこの点滅しているキーを押してもらえるか。塩基シーケンシングが開始される」 「それはどういうこと?」 「これは、ネブラ細胞から塩基を抽出する

          【小説】もう一つの起源 第三話

          【小説】もう一つの起源 第二話

          第二話 一つは青白い光、もう一つは温かみのある黄色い光を放っている。二つの星は互いに引かれ合い、見えない絆で結ばれているように見えた。 「あれを見て。あれは二連星っていうんだ」 その様子は遠方からでもはっきりと見えた。ベニーは文献で宇宙の知識を深めていたところだったが、正面スクリーンに目をやると、導かれるように歩み寄った。 「ついさっき知ったものが、もう目の前にある……」 「夢じゃないぞ。あの二連星と僕たちの間に氷の惑星があるんだ。そこが最初の目的地になる。プローブ

          【小説】もう一つの起源 第二話

          【小説】もう一つの起源 第一話

          第一話 右前腕の皮下組織に光アラートが走る。警備関係者は一斉にバイオリンクを確認し始めた。それは高度な薄型情報端末ようにも見え、透明感と柔軟性から、存在感をまったく感じさせない。 バイオリンクに手がかざされ、コンパクトなホログラフィックディスプレイ(HD)が浮かび上がると、被疑者映像と統計に基づく予想逃走経路の数パターンが、行動予測や確率表示とともに描かれ始めた。 手のひらを水平にスライドさせると情報が切り替わった。見出しにはスパイ行為と記され、誘拐容疑もかかっている。

          【小説】もう一つの起源 第一話

          【短編】タイムカプセル

          ペンなんて持ったのは久々で、ここのところ自分の名前ぐらいしか書いてないから、漢字もすっかり忘れちまって辞書を引っ張り出してきた。 私はいい歳だから先日ちょっと転んで、いつ逝ってもおかしくないなと感じると、何か書き残したいと思った。だからあいつのことを書こうと思う。 あいつの名前は石田欣二。だからみんなはキンちゃんと呼んでいた。 彼は早くに天国行きになっちまったけどね。 病名は長ったらしくて忘れたが、彼は万に一つの先天性の病気で、小学校に入学したころ症状が現れ始めた。見た

          【短編】タイムカプセル

          【小説】ある画家の夢

          夢の役割や内容、夢と脳の関連、夢が引き起こされるメカニズム。これらは神経科学や心理学、その他いくつかのアプローチで研究が進んでいるが、全容は解明されていない。また、夢には聴く夢もあるそうだが、九割以上が視覚の夢である。 私は近頃まったく夢を見ないが、良い傾向だと思っている。というのは、誰もが一度は経験する「落ちる夢」の問題。 建物から落下する時もあれば、部屋の電気の紐から落下、言葉に表せない場所から落下。これらに共通するのはどこまでも落下する事だ。何が問題か?それは死

          【小説】ある画家の夢

          【コメディ】交渉人、今市警部

          場火田市、安保出署の警官たちは日々市民を守っている。その献身的な使命感と強い責任感が、我々の日常の安全を支えている。 場火田市は今年、不名誉なことに犯罪都市ランキング1位に登り詰めた。それでもなお、凶悪犯罪は増加の一途を辿っている。 「現場3-9より報告。重大事件発生。現場は場火田市内○区〇丁目。状況は被疑者が包丁を所持。1名の市民を人質に取って立てこもっている模様。応援要請、至急」 「こちら指令室、了解。重大事件発生、○区〇丁目。包丁を所持した被疑者。応援要請。全ユニ

          【コメディ】交渉人、今市警部

          【短編】深層の囚人

          「いいかね、あれだって一つの題材になる」 中年の男がこっそりと指で示すと、対座する青年は後方の様子を伺った。 お茶を片手に談笑してる人、パスタを口に運ぶ人、接客しているウェイトレス。青年はそれぞれに視線を泳がせた。 中年男の名はクサカ。立春大学の客員教授であり、行動心理学博士。青年はタマキ。彼の教え子である。クサカ教授の著書に感銘を受けて感想文を提出したところ、彼にお茶に誘われたというわけだ。 「違う違う、一番奥だよ」 促されたタマキはその様子を確認すると、首を戻して

          【短編】深層の囚人

          【小説】テロリストと少年 二章(完)

          「一章へ」 二章  ヤノの手によって、主要な通路には工事用ランプが点灯し、等間隔にぶら下がっていた。 「いやいや、たまげました。気持ちも明るくなりますな!……あれ?」 「イシダさん、こっちですよ」と、二人の声がシンクロした。 "トイレ"から通路を挟んだ向かいには、これまで手付かずの十畳間があり、ヤノが引き払ったアパートの家財がそのまま移動した状態になっていた。 キタニはバケツを椅子に「爆発の原理」という書籍に目を通し、IED(設置型即席爆弾)の製作ヒントを黙々と探っ

          【小説】テロリストと少年 二章(完)

          【小説】テロリストと少年 一章

          序文 ヤノは塗装の剥がれた事務机を背に、年季の入ったリンゴの木箱に腰を掛け、左手に書籍、右手で何か果物をかじっている。 書籍の装丁には「超限戦」と記されている。どうやら中国の軍人による古い戦略書のようだ。事務机の上には設備系の雑誌と周辺地図、煙草、灰皿、缶コーヒー。籐細工のパン皿には虫食いの小さなリンゴが山を作っている。 この部屋は元来トイレである。 20年前、ある土建屋の技師たちによって建造された広々としたトイレであり、壁際に整列する小便器、換気装置、タイルの床面が

          【小説】テロリストと少年 一章

          【短編】「命」

          私の名はビクトリア。趣味はフリークライミング。あら、ご存じない? ほら、壁登るやつ。 私の家は大家族で、兄弟だけでも13人いるの。下から3番目の私はもちろん存在感が薄いわね。だから目立ちたくてクライミングを始めたのよ。 これから友人に会いに行くところ。私が企画したお菓子のパーティー。 ちょっと作りすぎちゃったかしら? ビクトリアは徒歩で街へ出かけた。 街に出るときは心に留めることがあるの。13人の孫を招集してはお爺ちゃんが言ってた事。遺言と言ってもいいわね。 「今か

          【短編】「命」

          歴史における事実と現実の違い

          19世紀の頃からですね、いわゆる高等批評っていうのができまして、キリストがマリアから生まれたとか、処女懐胎なんかあるはずがないと。それはヨゼフが愛だとかなんだか色々出てきましてですね。キリストは人であると。完璧な人であると。いうような、色々な説があるんですよ。 それは結構なんですけども、西ヨーロッパ、あるいは東ヨーロッパまで入れてもいいんですが、キリストが神様でないとしたら歴史の説明は絶対つかないんです。 キリストはいないという説もあります。キリストという人は本当にいなか

          歴史における事実と現実の違い

          【SaneVoxJapanese】アメリカはなぜウクライナ戦争の平和交渉を手伝わないのか?

          2024年6月14日、ロシアは2008年以来5回目となるウラジーミル・プーチン大統領が提案した安全保障の取り決めについて米国と交渉することを提案しました。過去4回、米国は戦争や秘密作戦を通じてロシアを弱体化または分裂させるというネオコン戦略を優先し、交渉の申し出を拒否しました。 米国のネオコン戦術は大失敗し、その過程でウクライナを荒廃させ、世界全体を危険にさらしました。 全ての戦争扇動の後、バイデンはロシアと平和交渉を開始する時が来ました。冷戦の終結以来、アメリカの対戦略

          【SaneVoxJapanese】アメリカはなぜウクライナ戦争の平和交渉を手伝わないのか?