(10) お金のカラクリと、自主五輪(?)開催
東富士演習場を走り回る戦車型ロボットが居た。
陸自が所有する戦車や火砲機を搭載した車両と模擬戦を行うと、能力が違い過ぎるのだろう、 圧倒してしていた。
理由は、火砲力の威力と高速性能、視野の高さによる砲弾の命中精度の高さ、体躯が大きな為に戦艦に搭載している対空ミサイルを積み、マーカーユニットという小型機を搭載する。この小型機はロボットの上空を飛んで対空防御をして護衛役を担う用途と、離れた敵を補足し、座標をロボットに知らせると、ロボットが遠距離から正確な攻撃を加える。
まさに陸上における巡洋艦のような兵器で、これをプレアデス社製のMS-02専用輸送機ミディアが輸送する。ロボットの火砲力を飛びながら使えるので輸送機というより重爆撃機の様相となる。
中南米軍が戦車製造を取り止めた理由がこの新型ロボットだった。先の紛争で、エジプト軍から奪い取った4000台以上に及んだ米国製やロシア製の戦車は、部品を刷新して性能を向上させ、各国に売りさばいた。自衛隊が買おうとすると、ベネズエラから「待った」が掛かった。このロボットがあれば買う必要は確かに無いと戦術参謀達も理解した。
MS-02と命名された戦車型ロボットは、設計も製造もベネズエラ企業の日本工場製だ。陸自の戦車隊もAI搭載により 完全無人化となったが、これだけの大きさのあるロボットの圧倒的なまでの火砲力の威力の前では、戦車ではとても敵わなかった。
砲術担当の操舵手を活かすべく、このMS-02に搭乗させて、日本製ロボットエレンと砲術担当と操縦担当としてペアを組む。その逆もあれば、ロボットだけ、ヒトだけのペアを組み、技量に応じた乗員訓練を陸自が始めた。
中南米軍は、チベットの中国国境の草原地帯にこのMS-02と2本足タイプのMS-03を追加投入しようとしていた。MS-01とのコンビネーションを強化してゆく為だ。北朝鮮・旧満州の基地、メキシコ基地にも、MS-01とのトリオで配備が決定していた。対中国、対アメリカを睨んだ配備というのは言うまでもないだろう。トリオによる演習内容を公開して、相手が対策に追われ続けるように仕向けていく。これも軍事戦略のひとつと言える。
月面基地建設に着手すれば、衆人の目に晒され、否が応でも存在が知れる。輸送船ノアが到着するタイミングで、月面基地建設の発表を日印政府から行った。ベネズエラ火星基地の概要と生産能力が明らかになると、計画の首謀者である日本にも海外企業からの投資が流入し、国庫が潤い、戦車型ロボットのOEM導入と、新型シャトル資金の補填を日本は選んだ。月面基地プロジェクトに関与するインドとベネズエラも、欧米から鞍替えしてきた投資資金を得て、基地建設や輸送船建造費用の補填へ廻した。
米国では、宇宙開発事業から撤退を表明する企業が続出し、投資会社は引き上げた投資を日本のプルシアンブルー社やインド、ベネズエラ企業に再投資していった。事実上の宇宙開発からの撤退の様相となる。民間企業主導の宇宙開発にシフトしていた米国は、もっとも影響を被ったと言える。
宇宙関連株の崩壊と共に、IT関連企業の株が下落したままとなり、NY市場は最安値を更新し続けていた。浮上に転ずる材料が見当たらなかったが、無為無策と言うわけにもいかない。しかし、米国政府とFRBがゼロ金利政策に転じた所で変化は生じず、米国国債も下落し価値を失い、トリプル安となった。構造自体に変革を齎した日本連合の一手に、小手先の経済対策が効くはずも無かった。万策尽きたと見たIMFが、米国向け緊急支援策を講じ始める。あのアメリカ合衆国が麻痺し、沈み始めていた。
ー方 中国は、国家最優先事業だった宇宙事業見直しの姿勢を表明し、事態の沈静化を図ったが、上海、香港市場は下落から沈黙状態となり、やはり取引停止状態に陥った。アジア銀行がつなぎ融資的な借款を用意して、他産業、主に食料供給を司る流通業だけは停止しないように中国に勧告していた。
2カ国の経済が事実上停止しても、世界経済は多少の下落はあれども、暴落することもなく通常に動き続けていた。米中の2カ国が、あたかもアフリカ諸国、中央アジア諸国と同じポジションに移行したかのような扱いだった。格付け会社は米中の位置づけを落とし、米国企業は欧州へ本社機能の移転を視野に入れ始めた。
この時、日本政府では自衛隊廃止、防衛予算に代わる福祉政策で議論が活性化していた。阪本首相も本問題を時間を掛けて徹底的に議論し、早期の決着はしないと明言していた。
まるで平成期の日本政治に戻ったかのように世界情勢に背を向けて、国内問題だけをひたすら論じ、米中の状況を傍観している姿勢を取リ続けた。
海外メディアはそんな日本政府の内政優先の姿勢に疑問を感じ、皮肉る質問を投げ掛けるのだが、柳井太朗官房長官はメモを見ずに言った。同じ話を何度したことか・・
「今は国の将来を左右しかねない議論をしているのです。我が国は慎重に考えねばならない時に直面しています。英国がEU脱退を決断するまで何年も掛かりましたが、あんなものよりも重要な問題だと、我々は考えています」
記者は食い下がる。
「英国の場合は決められない政治で、解も見い出せずに混乱していたので時間が掛かりました。日本は多数の与党議員が占めているではないですか。早期採決も十分可能なはずです。停滞を続ける米中への経済支援や、五輪開催の決断など、日本に求められている役割は多いと思いますが・・」
「与党議席云々の話ではありません。日本の未来が掛かっている議論なのです。議論に議論を重ねてから、国民総意に基づくような決断をする必要があります。
米中はIMFや世銀、アジア銀行が動き出しているので安堵しています。五輪は参加に留めて、それ以上は全く考えてもおりません。お願いですから、我が国に過度な期待をしないで下さい。そもそも開催まで時間がないものを押し付けられても、今は対応など出来ません。タイミングも悪かったですね、議員数が多い都道府県制の頃なら複数事案に対応できたかもしれません。政府は、本件の徹底討論の為に国会延長、夏休みの返上も視野に入れ、年内中の採決を目指します・・それも、難しいかもしれませんが」
柳井太朗官房長官は真顔で言った。平成日本政府のレベルに下がったかのように作為的に振る舞っているのは事実なのだが、20年前の、何一つとして決められない日本政府に短期間戻っただけで、こんなに批判されるのかと、太朗は苦笑いした。
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6月も半ばとなり、衆院の補選で順当に当選し議員となった公称モリ・ホタル、実は金森 鮎は、柳井純子 北前社会党 党幹事長の補佐の役職を拝命し、国会内の政党本部と、霞が関の旧通産省庁舎に出向く日々を過ごしていた。
日本の道州制移行に伴って、官僚達も全国各州庁舎へ分散していった。各省庁の幹部が霞が関に残るので、リモートで連絡が取り合えるご時世に転じたので、官庁用の共用サテライトオフィス棟を六本木の米国大使館跡地に建設して、かつての省庁の建屋は土地ごと全て売却し、国庫に納めた。通産省の建屋は、北前社会党が購入し、リフォームして利用している。
蛍は大臣ではないので、SPは付かない。その代わりに運転手兼秘書として、ベネズエラ製ロボット、ジュリアの利用が容認された。議員としてロボットを始終連れているので目立ったが、ロボットの有能性を知らしめる機会になると、党の幹部たちは考えた。蛍だけがベネズエラ製を使えるのも、仕方がないと受け止めていた。蛍もジュリアの驚異的な身体能力や、実は武器を内蔵している点について、証せないままとなる。
会議や国会内でジュリアを使いこなす蛍の姿をあちこちで目撃すると、日本製のエレンを議員に配布して、秘書の数を減らそうという議論が出て来る。蛍がジュリアを政策秘書のようにも使い、万能IT機器としても使いこなす。録音した音声は自動でコード変換されて記録され、音声としても文字としても後で確認できる。映像として撮るのも勿論可能だ。
日本でロボットを使いこなしているのは、ネーション紙の記者達くらいだろうか。どこに行っても、蛍とジュリアのペアは注目を集める。何となくIT担当のように、記者達からは思われていたのかもしれない。
自衛隊廃止の討論が進められている中で、議会承認が必要な事案が生じる。月面向けシャトルの発射場の検討だが、嘗て東北沖震災で原発事故を起こした旧福島に発射施設を建設しようと、与党から衆院予算審議会の場で提案があった。ベネズエラ絡みなので、蛍にお鉢が廻ってきた。
10キロにも及ぶ長いカタパルト発射台を福島沖の東に向けて建設する。初速秒速8キロで打ち出して、核熱エンジンのブースターユニットを点火させて加速していくと杜 蛍が説明するのも、新型シャトルゼロワン自体がベネズエラで開発され、既に飛行テストも行われており、発射台となる電磁カタパルトも完成し、機が熟した為だ。
「この核熱エンジン自体は火星でコスモゼロに積み替えて使われているものと同じです。このエンジンをこのように4つ組んでブースターとします。
宇宙空間まで到達すると、合流地点で待機している輸送船ノアと合流、艦内に着艦、搭載されます。乗組員はノアの客室エリアに移動し、そのまま月に向かいます」
ジュリアが蛍の隣でPCを操作しているのが、テレビにも写し出される。
「そのブースターユニットは再利用されると、首相が先にインド首相との会談時に言及されましたが、その通りなのですか?」
「はい、ブースターユニット自体は実は火星でもコスモゼロが飛び立つのに使っています。月面でも離陸時に使うことになります。地球と火星、月の違いは、この発射台の長さです。
地球では10kmのロングレールを敷きますが、重力が異なりますので火星は 1/3、 月は1/6の長さとなります。輸送船ノアに搭載されるとブースターを、作業ロボットによってとり外されます。過度な速度が必要となる際はブースターを付けて移動しますが、宇宙空間における人類が開発した一番早い乗り物になります。因みにこの写真が、火星のカタパルト発射台で,全長は4kmです。実際の打ち上げの際の映像をご覧いただきます」
速すぎてよく分からないので、映像の再生を遅らせると、初めてどよめきが起こった。
「誰でも気軽に宇宙に行けるわけではないのはお分かりいただけたかと思います。地球の最初の加速時のGから、徐々にGが掛かっていきますので、十分に訓練を積んだ、Gに耐えられる体力が必要になります。そういう意味では若い人向きですね。ロケットで宇宙を目指すほうがまだ優しいかもしれません。また、宇宙から地球に帰ってくることも考えなければなりません。 ジュリア、お願い・・。では、これからCGでイメージをご覧いただき、ご理解いただきたいと思います。このゼロワンは、アメリカのスペースシャトルと同じように、このように腹を下にして落下していきます。ここに布がありますが、接地面が3000℃以上の高熱となりますので、大気圏突入前にMS-01が、40cm厚の特殊な樹脂を船体の下部に装着します。船体の下部は地球最強硬度を誇るタングステン鋼が使われていますが、それをさらに2重でガードします。アニメでガンダムが太陽圏突入時に使ったシートがありますが、あのイメージです。熱で樹脂がゆっくりと溶けて、本体の熱の上昇を抑えます。この大気圏突入テストはまだテストしていませんので、何度か繰り返してシートの厚さや素材を変えたりする必要があるでしょう」
「どんな素材の樹脂なのでしょうか?」
「残念ながら、企業秘密なんだそうです。開発したのはベネズエラの企業で、ゼロワンを包む大きさで、樹脂1枚あたりの価格が約2億円になります。熱から船を守る費用としては安いかもしれません。因みに、この降下ポッドでも地球に帰還できます。この大気圏突入ポッドはタングステン鋼なので、地球の単価にすると値段も高いですが、資源として再利用出来ます」
「タングステンは火星で取れるのですか?」
「はい。合金にして、モビルスーツと輸送船に利用しています」
「しかし、火星だから今はお金が掛かっていませんよね?」
「ええ。ですからベネズエラは火星に工場を作って、レアメタルを使いまくって船とロボットを製造しています。新型のゼロワンを火星で製造中ですが、5機ほどを先程の大気圏突入テストを行います。地球に到着したら、塗装して内装を乗り物らしく整えて貰います。
だから、ゼロワンのコストが安く済むのです。火星から輸送するのはロボット達ですし、燃料費は掛かりません。3ヶ月すれば地球上空に到達します。この3ヶ月の航行は全て訓練であり、輸送船の能力や耐久性のチェックを兼ねているのです。一時も無駄になりません」・・議員たちが感心している。
ベネズエラの火星基地の各工場に小型原発が電力供給を行い、24時間365日の体制で開発と生産を続けている。製鉄・鋼材の生産、輸送船・モビルスーツの組み立て、工場の建設等を実現していた。人型ロボット150体と、20機のコスモゼロと20機の中型ロケットを5年間掛けて送り込んだ。これがベネズエラの宇宙への投資の全てとなる。因みに、日本が火星に送り込んだロボットは300体以上なので、単純にベネズエラの倍近く打ち上げている。
地球の人工衛星の速度では火星から月まで6ヶ月間掛かるが、ベネズエラは核燃エンジンの製品化により、3ヶ月以内に縮めている。この間の輸送コストは掛からない。輸送船燃料は核燃料でほぼ無停止。人型ロボットは太陽光発電とエンジンから余剰電力でバッテリー充電で済む。当然、酸素も食糧も必要無い。
人間であれば、交代要員が必要だが、延々と操縦し続けるしかない・・
月面基地の建設費が安くなるのは、当然とも言える。地球から月へ運び込んだ場合、ロケットを、数多く打ち上げねばならないし、建造中の人件費や滞在施設が必要となる。これらをロボットが昼夜問わず作業するのだから、距離の遠い火星からやって来ても、安く済む・・
「日本政府と各国の研究者達は次のターゲットを木星のガリレオ衛星、エウレパにしていますので、そこの基地建設とロボット輸送も始めなければなりません。とにかく、鉄も鋼材も増産体制の構築が急務なのです。
同時に資源として地球に投下する際は、地上の資源とのバランスを考慮する必要があります。これは、月面基地の運用がスタートしてから、国際間で協議する必要が出て来ると考えております」
蛍がジュリアの頭を撫でると、ジュリアがシナっと甘えたような仕草を取った。犬のような仕草を取り入れたのは、ロボットは顔の表情が分からないからだ。
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IOCはJOCに対して、五輪への日本の支援要請を続けていた。まるで北朝鮮のミサイル発射に、北京経由で避難する平成の日本政府のようだ。実際には手元には届かない。釈迦に説法。馬の耳に念仏状態になっていた。ボッタクリ男爵達は、お貴族様なので重い腰を上げようとしない。
JOCも文科省経由で働きかけはしている。しかし、五輪の自国開催なんてやっても、メダルが対して取れないと、JOCも分かっているので、こちらも重い腰を抱えていた。五輪に対するビジネス優先、商業主義に世界は気づいており、もっと選手の為の大会にはならないのかと、懐疑的な見方が主流になっていた。2050年以降の立候補する都市が出ずに、IOCが苦境に喘いでいるときにエジプトのスーダン侵攻が起きた。来年2040年の五輪開催国が侵攻作戦を起こして、IOCは卒倒した。しかも米英が関与していた。米英の代替開催の線が消えると、パニックとなった。来年は中止も視野に入れつつ、開催地立候補を当たっているが、来年の話なので、どの国も断った。おそらく可能なのは日本くらいだろうと声がけしているが、自衛隊廃止について審議中で、来年は月面基地建設も始めるので手一杯。五輪に関しては知らぬ存ぜぬの立場を貫いていた。
アメリカは五輪どころではない凋落っぷりだし、イギリスも例の如く、どっち付かずの意見を口にし続けているだけだった。
そんな時だった。リビアで国軍トップの数名が下士官数名の手によって暗殺されたとの報が飛び込んでくる。暗殺に関与した兵士達は行方不明だという。20世紀に暗殺された、カダフィ大佐の子息が関与しているのではないかと報じられたが、本人は濡れ衣だとテレビに登場し、身の潔白を訴えた。調査には全面的に応じるとまで言う。
国連が困ったのが、エジプトの失脚した元将軍あがりの大統領を始めとする13人のリビアへの亡命、受け入れを無かったことにするとリビアが言い始めた。受け入れに前向きな姿勢を見せていた将軍が居なくなったので、方針を変えたという。
国連としては、他の第三国への受け入れの相談を始めるが、五輪開催のイザコザも重なって、どこも亡命者達の引き取り手がなかった。そこへ想定していない事象が発生し、亡命策が消えて、クーデター首謀者達は長期の牢獄生活を覚悟する局面を向かえていた。
クーデターで追われた前大統領と大臣達の退院の報を受け、ベネズエラ・コシヤマ大統領がカイロ入りし、エジプト前大統領達と会談をした。
早急に大統領選の準備を行い、また、オリンピックの開催に向けて取り組んで行きたいと元大統領が発言して世界は驚く。確かに今のエジプトの苦境を招いた連中は逮捕されている。
前大統領には、疚しい箇所は無い。それに今でも来年の開催国のままなのだ・・
「アメリカとイギリス、そしてIOCは先のエジプト政権を唆して、自分達の五輪誘致に伴う買収活動や賄賂を助長してきた責を問われるべきだ。IOC幹部たちは経緯も含めて、裁判で裁かれるべきだ。我々は彼らが投獄されるに値する材料を、喜んで提供する用意がある。
我々は五輪をIOCと共に開催するのではなく、初のアフリカ五輪を自主開催大会として、我々自身の手で行うつもりで考えております。2050年以降の開催国の手本となるような、コストの掛からないクリーンな五輪を開催致します。嘗て、日本のカナモリ首相が提案されていたプランを踏襲させていただきます。競技者の方々には今までの五輪とは少々異なり、不自由をお掛けするかもしれませんが、エジプトとして最大限のおもてなしで出迎え、選手の皆さんが競技に集中できる環境を最低限は確保するつもりでおります。
スタジアム、競技施設の建設はベネズエラにご支援を頂ける運びとなりました。急ピッチで建設し、今年の年末までには施設を利用したプレ大会を、何らかの国際大会を開催したいと考えております。五輪の放映は、Angle社に一任する方向です。これにより放映権料は大幅に安くなると考えております。五輪スポンサーも企業数に枠を設けず、料金を安く設定して各競技施設毎に請け負えるように致します・・」
下駄を外されたIOCは蒼白となる。IOC抜きで五輪を語ることは権利上出来ないからだ。しかし、開催国としてまかりなりにも進めてきたエジプト以外の国で、日本がNGならば、請け負える国はもはや無かった。その日本連合がエジプトを支える・・IOCを捨て去るプランを、日本が考えたのだろう・・
IOCには、スポンサー企業から問い合わせが殺到する。支払ったスポンサー費用を返金しろ、放送権料を返金しろと、「金返せ」の内容が全てだった。
日本連合がバックに付いたので「開催は十分に可能」と即座に判断したのだろう。
エジプト自主開催五輪の取り纏め役に、日本のヤナイ前首相に就任を要請中だと続報が流れてくる。汚職に塗れたIOCへの強烈な皮肉となる。誘おうとしていた日本連合が、エジプト支援に乗り出したからだ。
IOC抜きの五輪開催という発想はこれっぽっちも思い浮かばなかったが・・
(つづく)