TRPG制作日記(174) 基本ルール8
TRPGはプレイヤーが物語の人物を演じながら楽しむ即興演劇ですが、現在制作している『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGでは、スポーツを参考にして基本的なルールを箇条書きにしています。
前回まで、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGの基本ルールについて整理してきました。
このTRPGは収集と対戦をテーマにしており、宇宙都市で暮らす高校生になってアマテラスカードゲームが行われる仮想世界を冒険します。探索プレイと対戦プレイに分かれていますが、すでに探索プレイに関係するルールまで整理してきました。
アマテラスカードゲームに関係する対戦プレイに入る前に、ここで一度、これまでの基本ルールをさらに整理しておきたいと思います。
以下、これまでに整理した探索プレイまでの基本ルールです。
基本ルール『
■ルール1 『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは即興の物語を創造するためにゲームマスターが物語を語り、プレイヤーがその物語のカードプレイヤーを演じる即興演劇である。目的は楽しむことであり、それはシナリオ攻略に優先する。
■ルール2 参加者は2人以上であり、参加者の一人がゲームマスターを担当して他の参加者はプレイヤーを担当する。ゲームマスターはセッションを管理する責任を負う。
■ルール3 ゲームマスターはシナリオを選択して内容を把握する。そして、シナリオの案内に従い、プレイに必要なキャタクターシートと小道具を準備すると共に他のプレイヤーに集合時間と場所を伝える。また、プレイヤーが事前に準備しておくべき小道具などがあれば伝えておく。
■ルール4 邪魔の入らない静かな場所を確保して集まり、ゲームマスターが概要と目的、注意事項をプレイヤー全員に説明する。それから、参加者同士による話し合いでカードプレイヤーの担当を決めて、全員に該当するキャラクターシートを配布する。プレイヤーはキャラクターシートを読み内容を把握する。ゲームマスターとプレイヤーはシナリオの注意事項に従わなくてはならない。
■ルール5 キャタクターシートは二枚用意する。キャタクターシートⅠにはキャタクター設定、能力値、自己肯定感、プロフィール、デッキの五つの情報が含まれる。また、キャタクターシートⅡにはキャタクター背景、キャタクター目的、禁止事項の一つの情報が含まれる。キャタクターシートⅠは他のプレイヤーに見せることが可能だが、キャタクターシートⅡは他のプレイヤーに見せてはならない。禁止事項は守る。
■ルール6(キャタクターシートⅠ) キャタクター設定には外見、名前、年齢、性別、性格(アマテラスワールド)、宇宙都市がある。外見のみが絵で他は文字である。また能力値には容姿、経済、運動、社交、技術、ランクがあり、すべて1から10までの数字である。自己肯定感は50からは始まりプレイ時に変動して、最小値は0で最大値は100である。プロフィールは250字以下の文章で記述され、デッキにはプレイ開始時の六枚のアマテラスカードが設定される。
■ルール7(キャタクターシートⅡ) キャラクター背景には非公開情報などが800字以下の文章で記述されている。キャタクター目的は最大四つの項目があり、それぞれに点数が設定されている(四項目の合計値は100)。これらはプレイ開始後にキャタクターシートに書かれている指示に従い徐々に効果的に公開していく。また、禁止事項は守るべき項目だがゲームマスターの指示が優先される。
■ルール8 プレイヤーがキャタクターシートの内容を把握したら(時間は十分を奨励、質疑応答を認める)、まずはプレイヤーが自分が担当するカードプレイヤーの、それからゲームマスターが自分が担当する案内役の自己紹介をする。自己紹介においてはキャタクターシートⅠの情報を参考に行い、キャタクターシートⅡの情報は伏せておく。自己紹介でプロフィールの文章をそのまま読んではならない。
■ルール9 すべてのカードプレイヤーと案内役の自己紹介が終わったら、ゲームマスターはプレイ開始を宣言する。そして、シナリオに準備されているプロローグを読む(そのまま読む必要はない)。プロローグが終了すると状況を説明及び描写して探索プレイを開始する。
■ルール10 プレイには探索プレイ、対戦プレイ、特殊プレイがある。探索プレイと対戦プレイはゲームマスターとプレイヤーによる会話と、六面ダイスを振ることにより進行する。特殊プレイはシナリオに記述されたルールにより進行する。
■ルール11(探索プレイ) ゲームマスターは状況を説明及び描写して、または案内役を操作することでプレイヤーに状況を想像させる。プレイヤーは状況を想像しながら、キャラクターシートを参考にして自分が担当するカードプレイヤーを操作する。ゲームマスターはプレイヤーがカードプレイヤーを操作したことで生じた結果をプレイヤーに伝える。プレイヤーは自分がカードプレイヤーになったつもりで行動したり発言したりするロールプレイを行うことで操作内容をゲームマスターに伝える。
■ルール12(行為判定) 探索プレイではカードプレイヤーの行動の結果がシナリオとキャタクターシートの情報から必然的に決まらないときに、あるいはシナリオに指定されている場合に行為判定を行う。行為判定はゲームマスターが宣言して開始される。行為判定が開始されるとゲームマスターは事前に目標値と参照される能力値を指定する。プレイヤーは六面ダイスを二回振り、その結果を指定された能力値に加えて達成値を得る。達成値が目標値以上である場合は行為判定は成功になる。
■ルール13(行為判定) 行為判定は交渉、購買、挑戦に分類される。ゲームマスターは行為判定の分類を事前に伝えなくてもよい。また行為判定に成功した場合と失敗した場合の結果を事前に伝えなくてもよい。指定する能力値はシナリオに指示されている場合はそれを尊重して、シナリオに指定されていない場合は交渉なら容姿か社交、購買なら経済、挑戦なら運動と状況から自然な能力値でなくてはならない。
■ルール14(衝撃) カードプレイヤーが何かしらの精神的負担を感じたと判断した場合にゲームマスターはカードプレイヤーに衝撃を宣言できる。衝撃には正の衝撃と負の衝撃がある。衝撃は状況の変化だけではなくロールプレイや行為の結果としても宣言可能である。衝撃は一度に何度も重ねて宣言することができる。
■ルール15(心理検査) 行為判定、衝撃、対戦が終了した場合には心理検査を行う。行為判定に成功、正の衝撃、対戦に勝利した場合は六面ダイスを二回振りその結果だけ自己肯定感を獲得する。行為判定に失敗、負の衝撃、対戦に敗北した場合は六面ダイスを二回振りその結果だけ自己肯定感を喪失する。自己肯定感がゼロになったカードプレイヤーはその瞬間に鬱状態になり経済、運動、社交の能力値がゼロになる。鬱状態はプレイ終了時まで回復しない。
■ルール16 ゲームマスターは適切な機会に「それではロールプレイを行ってください」とプレイヤー全員に公平にロールプレイ(演技)を促さなくてはならない。プレイヤーは積極的にロールプレイを交えながらカードプレイヤーを操作する。この時に他のプレイヤーはロールプレイを行っているプレイヤーを冷やかしてはならない。
■ルール17 プレイヤーはシナリオ目的とキャタクター目的を達成するために努力する。また、自分の価値観ではなくて演じるカードプレイヤーの心を想像しながらプレイする。禁止事項を守り、キャタクター背景に書かれている内容を尊重する。また、プレイ中、ゲームマスターの指示にプレイヤーは従わなくてはならない。
』基本ルール
ルール1は全体の概要、ルール2からルール3はゲームマスターとプレイヤーの関係についてのルール。
ルール5からルール7はキャタクターシートに関係したルール。
ルール4、ルール8、ルール9はセッションの運営についてのルール。基本ルールはセッションの流れに合わせて並べています。実際に使用する場合はこの順番のほうが確認しやすいでしょう。
ルール4でキャタクターシートを配布して、そのキャタクターシートに関係するルールが次のルール5から書かれている方が、初心者にも熟達者にも分かりやすいと思います。
ルール10から「プレイに関係するルール」が来ますが、前回も触れましたがここに行為判定の後に来る同じようにプレイに関係するルール16とルール17もまとめておきましょう。
ルール16とルール17は対戦プレイにも関係するルールなので試作ルールでは対戦プレイの前に入れていましたが不自然です。
ルール11は不自然なので書き直します。
そして、最後に行為判定です。
これで基本ルールは、
概要
ゲームマスターとプレイヤーの役割
セッションの準備
概要と目的、注意事項と担当の決定
キャタクターシート
自己紹介とプレイ開始
探索プレイ
行為判定と衝撃
心理検査
という流れで整理されます。言葉を少し直して、以下に基本ルールを書き出します。
基本ルール『
■ルール1 『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは即興の物語を創造するためにゲームマスターが物語を語り、プレイヤーがその物語のカードプレイヤーを演じる即興演劇である。目的は楽しむことであり、それはシナリオ攻略に優先する。
■ルール2 参加者は2人以上であり、参加者の一人がゲームマスターを担当して他の参加者はプレイヤーを担当する。ゲームマスターはセッションを管理する責任を負う。
■ルール3 ゲームマスターはシナリオを選択して内容を把握する。シナリオの案内に従いプレイに必要なキャタクターシートと小道具を準備すると共に他のプレイヤーに集合時間と場所を伝える。また、プレイヤーが事前に準備しておくべき小道具などがあれば伝えておく。
■ルール4 邪魔の入らない静かな場所を確保して集まり、ゲームマスターが概要と目的、注意事項をプレイヤー全員に説明する。それから参加者全員による話し合いでカードプレイヤーの担当を決めて、プレイヤー全員に該当するキャラクターシートを配布する。プレイヤーはキャラクターシートを読み内容を把握する。ゲームマスターとプレイヤーはシナリオの注意事項に従わなくてはならない。
■ルール5 キャタクターシートは二枚用意する。キャタクターシートⅠにはキャタクター設定、能力値、自己肯定感、プロフィール、デッキの五つの情報が含まれる。また、キャタクターシートⅡにはキャタクター背景、キャタクター目的、禁止事項の三つの情報が含まれる。キャタクターシートⅠは他のプレイヤーに見せることが可能だが、キャタクターシートⅡは他のプレイヤーに見せてはならない。禁止事項は守る。
■ルール6(キャタクターシートⅠ) キャタクター設定には外見、名前、年齢、性別、性格(アマテラスワールド)、宇宙都市がある。外見のみが絵で他は文字である。また能力値には容姿、経済、運動、社交、技術、ランクの六つがあり、すべて1から10までの数字である。自己肯定感は50からは始まりプレイ時に変動して、最小値は0で最大値は100である。プロフィールは250字以下の文章で記述され、デッキにはプレイ開始時に六枚のアマテラスカードが設定される。
■ルール7(キャタクターシートⅡ) キャラクター背景には非公開情報などが800字以下の文章で記述されている。キャタクター目的は最大四つの項目があり、それぞれに点数が設定されている(四項目の合計値は100)。これらはプレイ開始後にキャタクターシートに書かれている指示に従い徐々に効果的に公開していく。また、禁止事項は守るべき項目だがゲームマスターの指示が優先される。
■ルール8 プレイヤーがキャタクターシートの内容を把握したら(時間は十分を奨励、質疑応答を認める)、まずはプレイヤーが自分が担当するカードプレイヤーの、それからゲームマスターが自分が担当する案内役の自己紹介をする。自己紹介においてはキャタクターシートⅠの情報を参考に行い、キャタクターシートⅡの情報は伏せておく。自己紹介でプロフィールの文章をそのまま読んではならない。
■ルール9 すべてのカードプレイヤーと案内役の自己紹介が終わったら、ゲームマスターはプレイ開始を宣言する。そして、シナリオに準備されているプロローグを読む(そのまま読む必要はない)。プロローグが終了すると状況を説明及び描写して探索プレイを開始する。
■ルール10 プレイには探索プレイ、対戦プレイ、特殊プレイがある。探索プレイと対戦プレイはゲームマスターとプレイヤーによる会話と、六面ダイスを振ることにより進行する。特殊プレイはシナリオに記述されたルールにより進行する。
■ルール11(探索プレイ) ゲームマスターは状況を説明及び描写することでプレイヤーにカードプレイヤーが置かれている状況を想像させる。プレイヤーはゲームマスターから与えられた状況を想像しながら、キャラクターシートを参考にして自分が担当するカードプレイヤーを発言させたり行動させたりする(操作する)。カードプレイヤーの発言や行動を受けてゲームマスターはその操作の結果を伝えたり、また案内役やNPCを操作してプレイヤーと交流を行う。
■ルール12 ゲームマスターは適切な機会に「それではロールプレイを行ってください」とプレイヤー全員に公平にロールプレイ(演技)を促さなくてはならない。プレイヤーは積極的にロールプレイを交えながらカードプレイヤーを操作する。この時に他のプレイヤーはロールプレイを行っているプレイヤーを冷やかしてはならない。
■ルール13 プレイヤーはシナリオ目的とキャタクター目的を達成するために努力する。また、自分の価値観ではなくて演じるカードプレイヤーの考えや感情を想像しながらプレイする。禁止事項を守り、キャタクター背景に書かれている内容を尊重する。また、プレイ中、ゲームマスターの指示にプレイヤーは従わなくてはならない。
■ルール14(行為判定) 探索プレイではカードプレイヤーの行動の結果がシナリオとキャタクターシートの情報から必然的に決まらないときに、あるいはシナリオに指定されている場合に行為判定を行う。行為判定はゲームマスターが宣言して開始される。行為判定が開始されるとゲームマスターは事前に目標値と参照される能力値を指定する。プレイヤーは六面ダイスを二回振り、その結果を指定された能力値に加えて達成値を得る。達成値が目標値以上である場合は行為判定は成功になる。
■ルール15(行為判定) 行為判定は交渉、購買、挑戦に分類される。ゲームマスターは行為判定の分類を事前に伝えなくてもよい。また行為判定に成功した場合と失敗した場合の結果を事前に伝えなくてもよい。指定する能力値はシナリオに指示されている場合はそれを尊重して、シナリオに指定されていない場合は交渉なら容姿か社交、購買なら経済、挑戦なら運動と状況から自然な能力値でなくてはならない。
■ルール16(衝撃) カードプレイヤーが何かしらの精神的負担を感じたと判断した場合にゲームマスターはカードプレイヤーに衝撃を宣言できる。衝撃には正の衝撃と負の衝撃がある。衝撃は状況の変化だけではなくロールプレイや行為の結果としても宣言可能である。衝撃は一度に何度も重ねて宣言することができる。
■ルール17(心理検査) 行為判定、衝撃、対戦が終了した場合には心理検査を行う。行為判定に成功、正の衝撃、対戦に勝利した場合は六面ダイスを二回振りその結果だけ自己肯定感を獲得する。行為判定に失敗、負の衝撃、対戦に敗北した場合は六面ダイスを二回振りその結果だけ自己肯定感を喪失する。自己肯定感がゼロになったカードプレイヤーはその瞬間に鬱状態になり経済、運動、社交の能力値がゼロになる。鬱状態はプレイ終了時まで回復しない。
』基本ルール
基本ルールは簡潔かつ厳密、エンジニアにも分かる言葉で、古典の言葉を尊重することを重視しています。
基本ルールは注解付きにならないことを重視しています。そのため、ロールプレイという単語の定義や意味については書いていません。しかし、何となく分かるようにはしているつもりです。
探索プレイまでは、17の基本ルールでまとめることができました。
これから、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGにおいてもっとも複雑になるTCG部分に関係するルールを導入していきます。
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』はあらゆる人々が未来について考えることができる環境を提供する。科学、文学、歴史の物語を結びつけることでそれを実現することを理念にしています。
今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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