大好きなアイドルが突然目の前から消えた話
私には大好きなアイドルがいた。
Aぇ! groupの福本大晴、誰よりも輝く笑顔でステージに立ち、いつも全力でエンタメに向き合う最高のアイドルだった。
大晴の出演番組、雑誌をチェックして、コンサートで会える日を待ちわびながら日々を過ごしていた。
大晴を応援する生活は、夢と希望に溢れた、キラキラした毎日だった。
「Aぇ! groupの福本大晴、マネジメント契約解除」
2023年の年末、ダラダラしながらXを眺めていた私に、突然舞い込んできたこの見出し。
マネジメント契約解除????
聞いたことがない響きで、何が起きているのか全く理解できなかった。
Xのタイムラインの情報は事実ではないかもしれない、何かの間違いであってほしい、そう思って、普段の発表ではほとんど開くことすらない事務所の公式ページを開いた。
でも、それは事実だった。
「アイドルの福本大晴」がもう存在していないという事実だけを突きつけられて、目の前が真っ暗になった。
時間が巻き戻らないだろうか、2023年12月30日より前に戻って未来を変えることはできないだろうか、そんなことを本気で考えた。
理由は「コンプライアンス違反」、相手方の意向を踏まえて詳細の公表は一切なし。
コンプライアンス違反、契約解除の文字を見ても、どうしても大晴を嫌いになれなかった。自分の中の大晴は大好きな大晴のままだった。
だって大晴を嫌いになる理由を一つも与えられていないから。
きっと彼は何か許されないことをして、誰かを傷つけてしまったのだろう。
でも何をしたかも分からないから、全然嫌いになれない。
「そんな人だったなんて」
そんな風に思えたらどんなに楽だっただろう。
彼がアイドルを辞めたくて辞めたのなら、失望することだってできたのかもしれない。
でも、そうじゃないから苦しかった。
「Aぇ! groupでデビューする」と言って夢を語る姿も、大きな仕事をつかんで「ここまで来たよ」とステージで誇らしげに話す姿も、全部本当の姿だったから。
どの写真を見ても、動画を見ても、「ああこの時の大晴可愛かったな」「この衣装すごい似合っててかっこよかったな」って、思い出すのは大好きな姿ばかりで。
ただただ、大晴のことを大好きな気持ちは何も変わらないまま、永遠の別れを告げられてしまった。
他のメンバーのファンが「前を向こう」「乗り越えよう」って言っているのが辛かった。
だって前を向いても、乗り越えても、私が一番好きなメンバーは戻って来ないから。
5人のAぇ! groupはたくさん寄り添ってくれた。
何事もなかったかのように、手のひらを返したように彼の話をしなくなったら、私は耐えきれずにAぇ! groupから離れてしまっていたかもしれない。
5人が彼を責めることは一切せずに、離脱を心から惜しんで、6人のAぇ! groupを大切な思い出として持ち続ける、離れても仲間だって言ってくれたこと、本当に嬉しかった。
あれから2か月が経とうとしている今。
あの日から目の前の世界が一変して、まだ2ヶ月しか経っていないのかと感じてしまう。
変わらずAぇ! groupはたくさんの笑顔をくれる。
でもやっぱり、どうしても大晴のことを考える。見たことがない大晴をとっておきたくて、再生できていない出演番組もある。
きっとこれからもことあるごとに大晴のことを思い出すし、「やっぱり戻ってきてくれないかな」と思ってしまうこともあるだろう。
その度に、たくさんの幸せをもらった思い出を引き出して、大晴を大好きなまま、過ごしていくんだ。
大晴にたくさんの幸せをもらった日々は大切で美しい思い出で、一生の宝物だから綺麗に心にしまっておこう。
これからはもうないけど、だからこそ一番大好きなまま綺麗にしまっておいて、たまに引き出して幸せな気持ちになりながら過ごしていくね。
福本大晴というアイドルにたくさんの元気をもらって、夢を見させてもらった日々は宝物で、本当に幸せでした。出会えて良かった。
大好きだったよ、
これからもずーっと大好きだよ、
ありがとう!