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【詩】雨の詩

最寄り駅についたら、
雨が降っていた。
電車に乗る前は、
あんなに晴れていたのに。
雨に、追いついてしまった。
もう少しのんびりしていたら、
出会えなかったはずの雨に。

その頼もしさを受け入れて、
人々は傘を差す。
金平糖を散らばしたように。

例えばもし、神様がほんの悪戯で
世界の秘密を降らせていたら。
例えばもし、この雨粒の一つ一つに
至上の芸術の欠片が隠れていたら。
例えばもし、私の思考の奥底に
この雨が吹き込んできたら。

それでも人は傘を差す。
美しい点描の絵を創る。
しあわせそうな顔をして、傘の真下で友と語らう。
神様は、きっとこれが見たいのだ。
そうして晴れたときに、見上げる人々の顔が。

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