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アーティストの勝ち筋は一つではない【インタビュー:EnterMakerさん】

大学生から音楽活動を始め、現在は人材業界で営業をしながら楽曲制作やライブ出演をするEnterMaker(エンターメイカー)さんにインタビュー。
これまでに6曲をリリースし、Zepp Nambaなど数多くのステージに出演。
音楽で売れるのは一筋縄ではいかない。だからこそ見出した”勝ち筋”を伺いました。

”アーティスト”になるきっかけ


ー音楽活動はいつ頃から始めましたか?

4年前のクリスマスの次の日からかな、初シングルのYouTube動画をアップすると同時にインスタ開設しました。

ー音楽活動しようと初めに思ったのはいつ頃だったんですか?
高校3年生の末くらいから「バンドをやりたい」ってまず思ったんですよ最初に。自分でバンドをして、お客さんに影響与える人になりたいって思って。
そこから軽音部に入ってまず1年間経験を積んで、大学2回生から音楽活動始めたいって思ってました。

ーもう6年くらい前で?
はい、自分でバンドして何か発信しよう!ってことになって、そこから大学2回生でコロナの時期に入ってライブできなくなったりとか、バンドメンバーも色んな外部のライブ出て見つけようとしたけど、それを見つける機会がなくなって。「じゃあソロでやってみるか」っていう発想に至り。バンドだったらイメージ湧くけど、ソロでってなると全然湧かなくて(笑)
ソロでやるんだったらどういうアーティスト像が自分の声質に合って、どういう世界観ならワクワクするかっていうのをしっかり考え始めたのが、大学2回生の6月くらいです。

ーその時は、活動始めるならコピーじゃなくて、オリジナルだろうっていうのは思ってたんですか?
元々コピーに対して…アーティストがやってるものをある種まねてやるっていうことにちょっと違和感があったというか。自分の言葉とか、こういう思い伝えたいっていうところから音楽を始めたっていうのがあったので。コピーって、それ伝えられないというか。あくまで人の歌詞で、人の思いを伝えるっていう感覚で。
ただバンドがしたかったとかではなくて、音楽で自分の思いとか、発信して人に影響与えたいっていうのがずっとベースにありましたね。
だったらオリジナルで自分が曲作って歌詞書いて、しかないなと思って。

アルバム「Fantasia」のジャケット写真

ーその時から、大学卒業しても活動を続けようとは思ってたんですか?
そうですね、活動自体は続けるっていうのは大前提決めてて。ただ仕事をするのか、音楽一本でいくのかっていうところでちょっと迷って。けど「音楽だけでいく」っていう覚悟はまだ当時なくて。そうなった時に、仕事両立してでもできるんじゃないか、どうやったらいけるかって考えた時に、結局本格的にやってる人もバイトしてお金稼いでやってて、自分も1回MV作った時に結構お金かかって(笑)
じゃあ社会人で一般的なビジネススキルとか学びつつ、お金貯めて音楽に投資してやる方が効率いいんじゃないか、やりたいことできるんじゃないかっていうので、仕事と両立してやることにしました。

ーその思いで働きながら1年半くらいは経って…音楽する上で大学生と社会人の違いってどこですか?
結局そんなに変わらないというか、学生の時は理系で研究とかで結構時間圧迫してて、それは社会人なっても同じ感じで。だからそこがそんなに自分の中ではあまり変わらなかったというか。平日ライブできないことくらいで、正直社会人になってあんまりやれないっていうのはなかったです。


人生観を変えるきっかけになるステージを作る


ー今後何かやってみたいことはありますか?
自分だけじゃなくて、企画をしたいなと思ってて。EnterMakerでやりたいことって自分が発信するのもそうなんですけど、人生観変えるきっかけを作るというか感動を生むみたいな、そういうステージを届けたいっていうのがあって。そうなった時に自分1人じゃなくても、色んなシンガーとか集めて、来てくれたお客さんに最大限楽しんでもらう。これが自己実現として大きくあって。もちろん自分の活動はあるけれども、企画をして、運営をして、みんなで大成功した!っていうイベントを作りたいなと。

ーその「人生観を変える」ということについて、ある程度手段は選びますか?音楽じゃなくても?
自分のバックにあるのはイベントスタッフと、音楽活動で、基本はこの2軸どっちかあれば、自分としてはやりたい形になりますね。その2つの優劣はそんなにないです。

ー社会人になってやれることの幅って広がったと思うんですが、何歳までにこの規模で、と描いているものはありますか?
模索中のところも正直あって…音楽やってて思うのが、やってみないとわからないことがあまりにも多すぎて。(笑)ライブするにしても、他の出演者見て「こんなことできるんだ」とか「こういう風に活動してるんだ」って視野がバンバン広がる。結局その場その場で一個一個段階上げて見つけていく先に見つかるんじゃないかっていうのは思ってますけど…あえて言うなら30歳までには、なんばHatchとか、Zeppとか、そういう規模!色んなシンガーさん集めて、かつ自分も出演して。お客さんに「このイベント最高だった、アーティストそれぞれ最高だったな」っていうのを作りたいです。

ー徐々にその1つの大きな目標が見えてきたと思うんですけど、音楽を始めた高校3年の時から、根っこにある気持ちは変わってないですか?
うん、ずっと変わってないですね。

音楽活動をする中で見出した”勝ち筋”


ー人生が1本の道だとしたら、そこには音楽も1つの軸としてまっすぐ続いてますか?

うーん…そこは悩ましいところで。正直、音楽での勝ち筋はまだ見えてなくて。周りに活動してる人めっちゃいるけど、そこからSNSでバズって、表の世界に知ってもらうって、とてつもなく難易度が高い。もちろん届けたい思いはあるけど、音楽だけをずっとやって、何人が今の世の中に出てるか…超わずかで。今だいぶ(人気が)出やすくなってるけど、厳選されていくと考えた時に、イベントの方が可能性あるんじゃないかって。だから自分がイベント主催して、そういう機会作れたら、自分も曲を発信できるチャンスある。曲っていう軸よりも、イベントっていう軸を固めて、そこに自分もオープニングアクトとか、何かの機会で出るっていう方が、勝ち筋が見えてきて。だから、音楽はもちろんやりつつ、試しつつ。でもそこはあくまでイベントに繋げるため。自分の好きなの(曲)を上げながら、他のシンガーとの関係値を上げて、最終的にはイベントに繋げていって。イベンターとして、まずは実行するみたいな。

ーこれまで色んなアーティストと知り合って、厳しい世界と知ったからこそ今の考えに至ったっていう感じですか?
そうですね、1人でアーティストで売れるのってめっちゃ難しい。逆にイベントって、自分がやってたのも学生団体のイベント運営で。周りから協力してくれるスポンサーがいて、次はSNS、って完成させてるの見たら、この構図なら俺もいけるぞ!って。最初は出てくれる人をどう集めるかが問題。その時自分で活動してた方が共感もできるし、こういう声かけしたら興味持ってもらえるって自分がやってた分わかるから。そっちなら勝ち筋あるなって結構確信的に、自分で思い描いてる中ではあります。

ー相手の人生観とか価値観変える上で、自分で曲を作ってライブするのと、アーティスト集めてライブするのでどういう違いが生まれてきますか?
一番ベストなのは、自分で影響与えたいっていうのはもちろん根っこにあるんだけれども、演者を集めるとなると、自分の思いを伝えたくてやってるわけじゃない人もいるし。自分が思ってることと他のアーティストが思ってることで相違はあるし。だから、一番伝えたいことが伝わらないっていう懸念はあるけど、そこは自分が演者を誘う時に、思いがあって、人に影響を与えたくてやってる人を集めたい。だからそこは、結局やりたいことをやれるんじゃないかと思ってます。

ー自分がイベンターとして、色んなアーティストを集めて色んな人とかファンが集まってる光景は、わくわくしますね!
いやそう!わくわくするし、そこで自分が完全に裏方じゃなくて自分も出たいのがあるから、主催しつつ自分も出たろうみたいな感じで。だから演者としてもやっていきたいっていうのはあって。それをやってる人があまりいないからわからないですけど、アーティストからしたら主催者がなんで出るんっていうのがあるかもしれないけど、やっぱり主催者に関しても、むしろ認めてるって言われるくらいの自分でいられるように頑張りたいなっていう。その形を確立したい。主催者でありつつ、みんなの方が有名だけど、自分も出て発信できるっていう、その構図を完成させたい。

ー音楽活動する中で壁にぶつかることはあったけれども、手段を変えながら目標を目指していってるんですね。
そうですね。シンガーとしてもまた色んなこと挑戦していきたいし、そうなったら価値観変わるかもしれないけど、要は「シンガーの方が勝ち筋ある!」ってなったら、そっちに全振りするかもしれないし。今見えてる世界では、イベントが一番自己実現に近づきますね。

ー何年後かに開催されるであろうイベントに、僕もチケット買っていきます!
そこは絶対成し遂げるし、それまでにシンガーとしても、色んな挑戦はしていきたいです。路上ライブとか、オーディションに出るかもしれないし、MVまためちゃくちゃ撮ってとか、シンガーとしてもやりたいことは全部やっていきたいです。

EnterMakerさん、ありがとうございました!

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