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【メモ】失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇(哲学)

哲学系で気になったことがあったのでメモを残す

プロセス哲学

アルフレッド・ノース・ホワイドヘッドというイギリスの哲学者は、世界とは連関したプロセスそのものであり、常に動き続けるイベントの連続体であるととらえた。目を向けるべきはモノ(Substance)ではなく、コト(event) の生成消滅するプロセスにあるというわけである。

モノとは、目の前で発生している事象のことを指すようだ。
コトとは、事象が発生する原理(構造・仕組みなどのより本質的なこと)を指すようだ。

同書では例として、

* モノ:りんごが木から落ちる事象
* コト:万有引力によってリンゴが地球に引っ張られている仕組み

個別具体の事象ではなく、その背後にある関係性や構造・仕組みに目を向けるべきだと論じているように思う。

ホワイトヘッドの哲学としては、世界をモノではなく、一連の生起(occasion、これを彼は「現実的存在」actual entityあるいは「現実的生起」actual occasionと称する)つまり、過程として捉える特徴がある。この哲学は、プロセス哲学として知られている。なおその後彼の哲学についての研究は神学からのアプローチが主となりプロセス神学として展開されることになった、現在もその考え方を受け継ぐものがおり、現代思想の一翼を担っている。(Wikipedia)

これはシステム思考にも通ずるところがありそうだ。氷山モデルで考えると目に見える部分は事象であり、モノに該当する。より本質に近づくと「時系列パターン」→「構造」→「メンタルモデル」が原因であることが見えてくる。

目の前で発生していることを何かの一部として捉える考え方は、非常に大切に思う。それが全てではないし、独自に生まれた・既存から全く関連のないモノではないことを示唆している。

世の中の全ての事象・思考は、複雑に関係し合う構造の中の一部であると考えることで腑に落ちることは多数あるであろう。

「西洋の全ての哲学はプラトン哲学への脚注に過ぎない」という「過程と実在」におけるくだりは有名であり、また「もし、プラトンが現代に蘇ったならば、間違いなく有機体の哲学を自身の哲学として語るであろう」という自負めいた言葉も残している。(Wikipedia)

全ての西洋哲学は、プラトン哲学に帰するという主張らしい。プラトン哲学を起源としているようだ。全ては何かの過程の一部であるとすると、プラトン哲学ですら何かを起源にしている過程に過ぎないと主張できそうだ。

人生観・キャリア観で考える

これらを我々の人生観やキャリア観に適用すると年齢を問わず「いま、ここ」にあるモノは全体の流れの一部であると捉えられる。生きている限りはゴールはない。

文章にすると当然のように思うが、実際にこのような会話があった。

A「XXXから内定をもらった。」
B「すごいですね。スゴロクで言うアガリじゃないですか」

Bの人にとってはキャリア観の終着点らしい。
同年代で定年まで仕事をすると考えるとまだキャリアは20年以上残っている(最近流行りのFIREはしないと想定)

この状況から推察するに、そこで定年まで働けたら問題ないかもしれない。

しかしながら、現実は甘くない。企業の平均寿命は一人の社会人の働く期間よりも短いと言われている。つまり、その先が必ずあると思って前に進まないと詰んでしまう可能性がある。

「Connecting the dots」で考えるキャリア観

Connecting the dotsとは

以下、原文。

Again, you can't connect the dots looking forward; you can only connect them looking backward. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something — your gut, destiny, life, karma, whatever. This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.

以下の記事、わかりやすかった。
ConnectingとDotにそれぞれ注目して考えるといいみたいです。

自身のキャリアを振り返る

直近の転職時の面接で評価された内容が現職の仕事ではなく、昔経験した内容であった。

自覚はなかった。実は役に立っていたことを。

畑が違う仕事をやってきたことが、今になって繋がったことを認識した。おそらくこれがConnecting the dotsだろう。

キャリアに限らず、興味の持ったことは積極的にいろいろ試してみると良さそうだ。それがどんな風に役にたつかはわからないが、楽しければ、興味があればきっと継続するし深められると思う。

試す人になろう:本田宗一郎の言葉

彼の口癖が「試す人になろう」であり、静岡県浜松市にある母校の敷地に石碑となって建っている。
「人生は見たり、聞いたり、試したりの3つの知恵でまとまっているが、多くの人は見たり聞いたりばかりで一番重要な『試したり』をほとんどしない。ありふれたことだが失敗と成功は裏腹になっている。みんな失敗を恐れるから成功のチャンスも少ない。やってみもせんで」

学ぶだけでなく、手を動かして実際に試してみることも大切だ。
手を動かすことでDotが大きくなるに違いない。

以上。


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