サイバーウィーク2018潜入調査
サイバーウィーク2018行ってきました。
サイバーウィークというのは、毎年テルアビブ大学で行われるサイバーセキュリティに関するビッグイベントで、一週間に渡り開催されます。
今年の開催期間は2018年6月17日〜6月21日で、本日ちょうど3日目が終わったところになります。
イスラエルはサイバーセキュリティの分野において最前線にいる国であり、その理由として国防軍でサイバーセキュリティのスペシャリストが養成されることが挙げられる。軍事から民間への応用が、技術の発展に繋がっているのである。
そんなサイバーセキュリティ先進国イスラエルの最新の動向をチェックすべく、今回は年に一度のビッグイベントであるサイバーウィークに参加してきました。
まずは会場であるテルアビブ大学へ。
テルアビブ大学構内の様子です。
会場は1つに集まっている訳ではなく、複数の建物に分かれています。
各会場までの行き方が道に張ってあるシールで分かるようになっている。ありがたい。
近づいてきました。
発見。
1つの建物の中にも、部屋がいくつかに分かれており、講演やディスカッションが行われています。
各会場では無料で食事が提供されています。お昼になるとハンバーガーや魚やサラダといった温かいランチメニューが出てきます。ありがたすぎる。
イスラエルの料理は本当においしいです。
テルアビブ大学の外でも講演はやっています。
中のブースは大賑わい。
これは初日にあったサイバーセキュリティとテロリズムに関する話です。
テクノロジーが進化すると、その技術を応用した新たなテロ攻撃が生まれ、そうなると今度はさらにセキュリティ技術を向上させる必要がある、といったサイクルが生まれる話を伺いました。
テクノロジーを発展させるとそれが脅威となって自分達に返ってくる現象のことを、The Boomerang Effect(ブーメラン効果)と言っていて、例えばドローンは戦場においては爆弾を落とすマシーンとして使われたりするようなので、さらなる対策が必要みたいです。
AI-DISRUPTION IS COMINGというタイトルの会を一日中やっている部屋もありました。
機械学習でできることとできないこと、サイバーとAIの関係、人工知能と発展と人間の脳等に関する講演やディスカッションが終始繰り広げられていました。
スタートアップのピッチイベントもありました。その会で面白かったのは、リアルタイムエネルギー可視化アプリ、個人専用のナビゲーションアプリ、VRを使って空間に絵をかいたりできるベンチャーでした。
Fintechやブロックチェーンに特化した登壇イベントもありました。
銀行、フィンテックベンチャー、サイバーセキュリティ会社といったあらゆる分野の人達を集めてディスカッションを行っていました。
日本ーイスラエルセミナーという会もありました。
Jetro(日本貿易振興機構)という機関が主催しているものでした。
スタートアップがビジネスをする場所として、東京は他の世界の主要都市に比べて生活コストが実は低いという点が資料で紹介されていましたが、それは本当にその通りだなと。
色々な話があったのですが、印象に残ったものを1つだけ紹介。
サイバー攻撃の被害に遭う原因について、そのほとんどはシステム上の問題ではなく人間に起因するものらしいです。人間のミスが原因で重大なセキュリティ問題を起こす場合がほとんどとのこと。
ヒューマンエラーは避けられないものなので、できるだけ人間の手が入らないようなシステムを構築していく必要はありますが、サイバーセキュリティ対策として現状すぐにできることは、どのような攻撃があるのかを知り、人々の意識を高めていくことが重要な模様です。
その点イスラエルでは兵役義務があり、人々のサイバー攻撃等に関するリテラシーは高いと思われます。サイバー空間だけでなく、駅やビルに入る時には必ずと言っていい程セキュリティチェックがあり、物理的なテロ攻撃への対策も当然行われています。
サイバー攻撃とかテロの対策と聞くと何か難しくて壮大なテーマのように感じてしまいますが、まずはできることから始めていきたいものです。
最後に、
帰国して7月から東京で活動することにしました。
東京でエンジニアの鈴木くんとQpicks(5月に作ったイベント用Q&Aサービス)を日本をターゲットにしてやっていきたいと思います。
イスラエル起業を応援して下さった方々、すみませんありがとうございました。
以上でござる。