シェア
くらうぇい
2018年7月6日 04:47
「なぁグリンジぃ、お前どう思う?」「何がだ?」「今の給仕。いい尻してたよなあ」冷水で喉を潤したかと思えば、キッチンへと帰ってゆく若い給仕の後姿を指差して宣うゼウドに、疲労困憊のグリンザールはどんよりとした顔で溜息をついた。 此度の依頼も、また碌な物では無かった。グリンザールは天井を見上げた顔を掌で覆い、如何に己が呪わしき定めに縛られているかを思案した。紆余曲折の奔走、遺跡での狂人たちとの小競り