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「エヴァとガンダムの違いがわからない」の疑問に答えてみた

-シリーズ 趣味を語る #6-

先日友人と酒を酌み交わした際、「エヴァとガンダムの違いがよくわからないんだよねー」と言われた。

そういうアニメに馴染みのない人からは、まぁよく聞く話ではあるから、別段驚きはしなかった。

そこで、僕がその人にその両者をどのように判別しているのか尋ねてみたところ、「白いとガンダムで、紫ならエヴァ!」と元気よく答えてくれた。

これには流石に腰を抜かした。

しかしながら、色でしか判別できないというのは極端な例だとしても、エヴァとガンダムの違いがよくわからないという人は一定数いるのではないかと思う。

よって、今回はこの両者の違いを説明してみたい。

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兵器としての性質の違い

両者の最も大きな違いは、それが生物なのか、機械なのかという点である。

前者にあたるのがエヴァンゲリオンである。

エヴァンゲリオンは、正確には「汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン」と言う。

これは、「エヴァンゲリオン」という巨大な人型の生命体を、人間が制御可能なレベルまで機械化した状態の兵器であることを意味した肩書きなのである。

そのため操縦方法にも大きな特徴があり、エヴァンゲリオンの操縦には、エントリープラグと呼ばれる、内部が特殊な液体で満たされた円筒状のコクピットが必要となる。

パイロットが乗り込んだそれをエヴァンゲリオンの後頭部あたりから脊椎部分に挿入し、パイロットとエヴァを直接的に神経接続することで操縦することができる。

また、エヴァの建造に伴い、防具のようなものが装着されているが、これは拘束具であり、エヴァの暴走を抑制する意図で装着されているものである。

一方のガンダムは、白兵戦用モビルスーツとされていて、頭から爪先までがガンダリウム合金という架空の金属で作られた紛うことなき機械である。

操縦方法にもエヴァほど大きな特徴はなく、機体胸部にあるコクピットにパイロットが乗り込んで、レバーやペダルやスイッチをガチャガチャするだけというシンプルな形をとる。

作品によってはサポートロボが同乗したり、パイロットにプラグのようなものを接続して神経系を共有したりするような特殊な場合もあるが、基本的な操縦方法はほぼ共通している。

以上のように、エヴァンゲリオン=生物兵器ガンダム=機械兵器という視点で区別を付けることが可能である。

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それぞれの作品内での位置づけ

兵器としての性質が異なることは説明したが、それぞれのアニメ作品内での位置づけにも、また違いがある。

せっかく仰々しく文章を書いているので、その違いについても簡単に説明させてもらうことにする。

なお、兵器としての名称と区別するために、ここでは作品としての名称には「」を付すことにさせてもらう。

まずはエヴァンゲリオンについて。

「エヴァンゲリオン」の中では、使徒と呼ばれる生命体から人類を守るための組織(NERV)が作られている。

エヴァンゲリオンは、そこで運用されている対使徒用兵器である。

エヴァンゲリオンは使徒から作られるものであるので、“使徒をもって使徒を制す” という構図がそこにできている。

次にガンダムについて。

これは、“白兵戦用モビルスーツ” という肩書きにもあるように、地球連邦軍が戦争を戦うために開発した、対人兵器である。

したがって、ガンダムはエヴァのように人類を守るために開発されたものでは決してなく、血で血を洗う戦争の道具の1つに過ぎないのである。

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見た目の違い

ここまで長々と御託を並べた上で、敢えて最後に見た目の違いについて説明をさせてもらう。

まずはエヴァンゲリオン

エヴァが生物兵器であるというのは前述の通りであるが、それ故に生物的な骨格をその見た目から垣間見ることができる。

▲エヴァ初号機

上の画像は若干前傾姿勢なのでむしろわかりにくいのだが、背骨が少し曲がっているように見えると思う。
エントリープラグは、その背骨の曲がった部分に挿入されていくということになる。

また、頭部をよく見ると、目と口が明確であるのがわかる。

これらがエヴァを見た目で判別する際に1番わかりやすい部分である。

また、この記事の冒頭で、“紫ならエヴァ” という友人の発言を紹介したが、それは主人公・碇シンジが搭乗するエヴァ初号機のカラーリングである。

この他の有名なバリエーションとしては、綾波レイが搭乗するエヴァ零号機、式波・アスカ・ラングレーが搭乗するエヴァ2号機がある。

▲エヴァ零号機(新劇場版)

▲エヴァ2号機(新劇場版)

画像の通り、零号機は黄色と白、2号機はが基調となっている。

この2機を見ても、背骨が曲がっているのが容易にわかるだろう。
目と口に関しては、零号機にはそれらがないが、2号機には何となくそれと見える部分が画像からわかるだろう。

また、2号機については、拘束具を外した “ビーストモード” と呼ばれる形態が存在する。

▲エヴァ2号機 ビーストモード(新劇場版)

これを見ると、より簡単に生物的な要素を見つけることができるだろう。

一方のガンダムである。

ガンダムはエヴァとは対照的で、骨格というよりはフレームという表現が適切なような凛々しい姿勢で直立している場合が多い。

▲00ガンダム(「機動戦士ガンダム00」より)

上の画像は別作品に登場するガンダムなのだが、これを見ても、エヴァの筋肉を彷彿とさせる滑らかな見た目ではなく、パーツひとつひとつを接続して出来ているのがわかる、直線的なフォルムをしている。

というより、そもそもエヴァのような姿勢で立っているガンダムが登場する作品が多くない。

また、友人の “白ならガンダム” という発言については、正直間違ってはいない。

というのも、作中では敵兵がガンダムのことを “連邦の白いの” と呼んでいたこともあり、白はガンダムのトレードカラーになっている。

とは言え、作品によっては紫色のガンダムが登場することもあるので、「白=ガンダム」だけの理解だと誤解が生じる恐れがある。

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以上、長々とエヴァとガンダムの違いについて、需要以上の説明をしてみた。

これでもかなり説明を端折っているので、まだよくわからないという人は、どちらか一方でもいいので作品を視聴することを強くおすすめする。

どちらかを観れば、両者の違いが半分わかったと言っても過言ではないだろう。

どちらの物語も非常に面白くて奥深く、かつ難解(特にエヴァ)なので、作品の中身も楽しむつもりがある人は、ぜひ十分な時間を見つけて視聴してほしいと思う。

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