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約300年前の南海トラフ地震から学ぶ。福和氏が語った温故知新と居安思危
レジリ学園 関西校第27回会合の概要と挨拶
7月20日、内閣官房 国土強靱化推進室が主催する「 レジリ学園 関西校〜国土強靱化推進室連携 ナショナル・レジリエンス・コミュニティ 」第27回会合「南海トラフ巨大地震最新情勢」に参加しました。
レジリ学園は、政府の国土強靱化推進室と連携して、災害に強い社会を目指すネットワークです。
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冒頭に、国土強靱化推進室の村川 奏支参事官からリモートで挨拶がありました。
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村川参事官は、レジリ学園の活動に期待を寄せてくださり、国土強靱化推進室との連携を強化していくことを表明されました。
南海トラフ地震の最新情報と備え方
その後、「温故知新と居安思危で南海トラフ地震を乗り越える」と題した講演を、名古屋大学名誉教授であいち なごや強靱化共創センターのセンター長、南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループの主査を務める福和伸夫氏から伺いました。
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福和氏によると、南海トラフ地震は、約400年から500年の間隔で発生すると考えられており、最後に発生したのは1707年(宝永4年)です。
つまり、今から約300年前です。現在は、南海トラフ地震が発生する可能性が高まっている時期にあると言われています。
南海トラフ地震は必ずやってくる巨大災害であり、日本の国家的危機となる可能性が高い。
レジリエンスを高めるためには、国や自治体の防災政策に関心を持ち、言いにくいことも含めて意見や要望を伝えることが大切だと説いている。また、地域住民や産業界などと協働して、防災・減災・克災・ルネサンスの取り組みを進めることが必要だと提唱している。
超高層ビルは、長周期地震動によって共振して大きく揺れる危険性があると指摘している。長周期地震動とは、周期が数秒から数十秒に及ぶようなゆっくりした揺れのことである。これまでの超高層ビルの設計では、長周期地震動を十分に考慮していなかったと批判している。
超高層ビルをつくるのは、もうやめた方がよいと考えている。そんなに高い建物をたくさんつくる必要があるでしょうか? それが絶対に安全なものならこんなことは言いません。 でも、日本の超高層ビルがコストカットを重視してきたことは否めません。 初期のビルは長周期地震動のことはあまり考えていませんでした。 大手町や丸の内で、初期の超高層が建て直されていますが、機能が古くなったからだけでしょうか。 長周期地震動の対策も含まれているような気がします。 と述べている。
このような想定に対して、私たちはどう備えるべきでしょうか?
福和氏は、「温故知新」と「居安思危」の2つのキーワードを挙げました。
温故知新とは、過去の災害の教訓を学び、現在の状況に応用することです。
居安思危とは、平時に安心していても、いつ災害が起こるかわからないという危機意識を持つことです。
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私は、福和氏の講演に深く感銘を受けました。
「温故知新」と「居安思危」
福和氏は、「温故知新」と「居安思危」の2つのキーワードを挙げて、私たちに南海トラフ地震への備え方を教えてくれました。
温故知新とは、過去の災害の教訓を学び、現在の状況に応用することです。
居安思危とは、平時に安心していても、いつ災害が起こるかわからないという危機意識を持つことです。
私は、この2つの言葉がとても印象的でした。
私たちは、南海トラフ地震が発生する可能性が高まっている時期にあるという事実から目を背けず、自分たちにできることを積極的に行っていかなければなりません。
私たちは、その事実から目を背けず、自分たちにできることを積極的に行っていかなければなりません。
レジリ学園は、そのような取り組みを支援するネットワークです。私も引き続き参加して、レジリエンスの向上に貢献したいと思います。
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レジリ学園関西校の会合は、2カ月に1回の定期的な会合ではなく、視察などを組み合わせたりするとのことで、私も楽しみにしています。レジリ学園関西校の皆さん、ありがとうございました!