僕より先に音楽を辞めないで
これは徹頭徹尾、僕のエゴ。
僕より先に音楽を辞めないで。
僕に夢を魅せておいて、勝手に居なくならないで。
僕を音楽の虜にしておいて、勝手に置いていかないで。
無責任だ。
僕は、あなたから音楽の楽しさを、奥深さを、難しさを、素晴らしさを教わった。
あの日々は今でも僕の記憶に残っている。瞼の裏に焼き付いてる。音に刻まれている。まだ心に響いている。決して色褪せない。
いつまでも、あなたは僕の憧れ。
今だって僕の夢は、あなたと同じ場所に立ち、同じ空気を感じて、同じものを目指して音楽することなんだから。
だから、僕より先に音楽を辞めないで。
僕はまだ、あなたの言葉を信じてる。
音楽がまた僕たちを巡り合わせるって信じてる。
僕は吹き続けるよ。
あなたが居ない場所でも。
あなたの音を肌で感じながら、僕の音を紡いでいくよ。
子供なのはわかってる。
叶わないのも重々承知。
それでも信じてるから。
あなたを。音楽を。
だから辞めないでよ。
いつか帰っておいでよ。
また一緒にやろうよ。
その日まで、この場所は無くならないから。
鳴り止まないから。
響いてくれ。
響け。