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死んだ時に流してほしい曲が決まりました。

今日はサックス奏者であるSumikaさんのコンサートを聴きに行きました。

Sumikaさんのソプラノサックス・ソプラニーノサックスが奏でる沁み入るような音色が大好きで、近くにある永観堂で演奏されると情報得て、すぐにチケット申し込みました。 

↑聴いてきたコンサート

曲目はearth・あの夏へ・風の通り道・赤とんぼ幻想曲・戦場のメリークリスマス・いい日旅立ち・Spain・帰ろう、などなど、どれもとっても素敵でした。

特に印象に残った曲が2つありまして、1つ目がSumikaさん本人作曲の「雅〜越天楽の主題による〜」です。
雅楽の越天楽をピアノとサックスの二重奏に落とし込んだ曲で、余りにサックスが尺八のような音に聴こえて驚きました。
私はアマチュアで尺八を吹いているのですが、Sumikaさんのサックスのフレーズの作り方やメリ音の抜け感が、まさに尺八の特徴を掴んでいて、音がロツレチハで聴こえてきました。尺八の特性上生まれやすい運指よる響きの違いが、楽器"らしさ"になってるんだと改めて気付かされました。

2つ目の曲がドビュッシーの「月の光」です。
ピアニストのAkariさんが奏でた繊細な最初の2音で、「死ぬときは、この曲に包まれて安らかに逝きたい。」と思いました。
もともと私にとって「月の光」はとっても特別な曲です。中学生くらいからでしょうか、眠れない夜はグルダの「月の光」を聴いて落ち着くようにしています。

私個人の解釈なのですが、この曲の左手が連符で上昇していく旋律の部分が、湖面に映る月の光が波によって煌めく様子でありつつ、走馬灯のように思い出が蘇る場面にも思えるのです。
楽しかったこと、悲しかったこと、嬉しかったこと、泣いたこと、全てを思い出し、次の場面ではどの思い出も全て受け止めて抱きしめていくような月の光の包容力を感じます。

いつか来る自分の葬式で愛した人に見守られながら「月の光」を聴いて、「いろんなことがあったけど、全部自分の人生だった。」と全てを愛せるような気持ちで安らかに眠りたいです。
曲の素晴らしさを改めて気づかせていただいた素晴らしいコンサートでした。

11月に予定されてる大阪のコンサートも今から楽しみです!

11/15 今福音楽堂でサックス四重奏が聴けます!



おまけ

コンサート前に永観堂拝観
とってもいい天気

高校生の時、修学旅行の夜間拝観で永観堂に来たなあ。最低4人で班作って外出する必要があったけれど、当時付き合っていた彼女と2人で回るために、友達2人と班を組んでもらって、宿に戻る時刻を合わせるよう協力してもらったっけ。なんだか可愛い思い出ですね。

コンサート後は上に書いたことを考えながら散歩

哲学の道にて 西田幾多郎
「人は人吾はわれ也 とにかくに吾行く道を吾行なり。」
今出川通り
日暮れ後の御所

日暮れ後の御所は、灯りが少なくてちょっと怖いけど、広い道を独り占めしながら闊歩すると、なんだかちょっと気が大きくなって、「道長もこんな気持ちだったのかな」とか思いました。写真の通り全然望月ではないです。 

通りから離れた静けさと暗さは、街中で月の光を感じるのに良い場所ですね。

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