台湾の学校給食の話とぎょうざ
今日(2021年3月19日)の夕飯は、ともに冷凍庫に眠っている『ぎょうざ』か『鮭の切り身』のどちらがいいか子どもに聞いてみました。すると、『ぎょうざ』との即答がありました。その理由は、給食でおかわりがあまりできなかったので、お腹が空いているから、たくさん食べたいとのことでした。うちの子よく食べるんです。確かに鮭の切り身ひとつより、ぎょうざの方がおなかが張る気がします。おかわりができなかったと聞くのは、はじめてではないですが、台湾に来てからよく聞くようになりました。
うちの子は、台湾の現地校に通っています。子どもによると、おかわりは日本よりハードルが少し高いとのことです。その理由は同じクラスによく食べるライバルがいることが大きいようですが、台湾の給食は日本と違い、全部残さず食べるという決まりはなく、おかわりが自由なためおかわりする子が多いとのこと。そうなのです。理論的には野菜を全部残し、肉のみおかわりという食べ方も可能なのです。日本の学校ではおかわりは、給食を全部食べたものだけに許されるいわば「特権」だったのですが、台湾では皆に平等に与えられている「権利」となります。そんなこともあり、人気のあるお肉系おかずの日は熾烈な争奪戦が繰り広げられるようです。それでも、少しでもおかわりにあずかれるのは、給食の量が日本の学校より多いから、と本人は分析していました。ちなみに今日は鶏の唐揚げだったとのこと。
子ども時代、好き嫌いが多く、楽しい外遊びの時間だった昼休みを時々、給食とにらめっこすることで過ごした経験のある私にとっては、台湾の給食は魅力的です。嫌いなものを残せるうえ、好きなものが残っていれば、おかわりできるんです。時間が来ると片付けるので、完食する必要はなかったのですが、みんなが外で遊んでいる声が聞こえる中、嫌いなものと向き合う時間は本当に長かったです。
私の好き嫌いは中学生の頃、突然なくなりました。中学は弁当でしたので、給食のおかげでないのは確かです。理由は分かりませんが、あれこれ気にしなくなったのです。おそらく、味覚の感覚が成長に伴って「平常化」した、あるいは、成長期に入り、とにかく身体が食べものを欲した、あるいはその両方のどれかでしょうか。以来雑食です。「白米とふりかけであんたは大きくなった」と母は当時の私を評します。私は、肉類やインスタントラーメンの麺が嫌いだった記憶はありますが、他に何が嫌いだったのか、はっきりとは思い出せません。
台湾では、学校給食は義務ではありません。家庭で昼ご飯を用意してもたせることも可能です。昼前に学校に届けることもできます。うちの子のクラスの大半は給食を利用しているようです。給食費は一食200円くらいです。これで、子どもがもっと食べたいと思うおいしいおかずを出していただけるので、親として、給食をお願いして良かったと思います。ほぼ毎日、季節のフルーツがデザートとしてつきますし。うちの子は、台湾の給食はおいしい、と毎日弁当箱(食器は持参のため)を持って学校に行っています(トップの写真が学校へ持って行っている弁当箱です)。色々と日本との違いを感じながら、それなりに楽しんでいるようです。
給食のメニューを見ると、色々と栄養バランスを考えて提供しているのが読み取れます。しかし、栄養バランス云々とかいういわゆる食育は家庭に任されているようです。給食の全体量は日本より多めで、残った給食は回収し家畜の飼料として再利用されているとのことです。
それから、うちの子が通っている台湾の学校は給食を早く完食したからといって、外に遊びに行けるのではありませんでした。なぜだと思います?それは、給食のあとはお昼寝の時間だからです。机に伏せて寝るそうです。ほとんどの子は昼寝していないようですが、なかには枕を持ってきている子もいるそうです。その時間、本を読んだりすることもできますが、外には出られないとのこと。まあ、外遊びを許すと、みんな外にいくようになりますからね。
ここまできて、ぎょうざの話をするのを忘れていたのを思い出しました。写真にあげたぎょうざは、先日、妻が市場で買ってきてくれたものを冷凍したものを調理したものです。20個入で約180円。近くに、おいしい手作りぎょうざ屋さんがあって助かります。ご飯は玄米です。大同電鍋で炊きました。うちの子は三杯もおかわりしました。あとは、いつもの日替わり生野菜果物ミックスジュースと醤油ベースの汁です。
今日のデザートは、子どもが作ってくれました。バナナを使って桜をイメージしたとのこと。こんなデザートを出してくれる店に連れて行った記憶はないので、このアイデアはテレビかYouTubeで視たのでしょうか?さておき、おいしく頂きました。
さて、明日は何にしようかな。
2021年3月19日夕食
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