バイウィークまでの仙台を振り返る
シーズンの約5分の1が終了し、バイウィーク中のBリーグ。
代表選手がいないことは悲しいですが、ナイナーズにとっては巻き返しに向けてチームケミストリーを高める大切な期間です。
というわけでここまでのナイナーズの戦いを振り返り、どうしたらここから勝ち星を積み重ねられるか自分なりに考えてみました。
現在のナイナーズ
まずバイウィーク時点での仙台の成績が
4勝10敗(東地区6位)です。
ちなみに昨シーズンの同じ時期は
7勝7敗でした。
今シーズンはHC交代に加えて、選手の約半数が入れ替わっているのでケミストリーの構築に時間がかかり、なかなか勝ち星を伸ばせていません。特に昨シーズンのOFの中心であった#13阿部が退団したため、OFの構築に苦戦している印象です。
次に主要なチームスタッツを昨シーズンと比較してみましょう。さすがに全部だと多いので気になるところをピックアップしていきます。
[昨シーズンの数字→今シーズンの数字]
平均得点:79.3→74.3
FG%:44.0%→41.0%
2P%:49.8%→46.8%
2PAPG:44.1→41.5
3P%:33.3%→32.1%
3PAPG:23.7→26.7
FTAPG:18.0→13.8
RPG:41.0→40.6
APG:20.9→18.6
TOPG:13.3→13.5
PACE:74.3→73.7
平均失点:80.8→79.2
始めにポジティブな点から。昨シーズンから継続して、チームのコンセプトに沿ったハイペースなバスケを展開できています。平均失点は昨シーズンから僅かに減少。#52ゲルンが抜けたことに加え、#25ラーが#7キッドに代わったことでリバウンドが心配されていましたが、今のところ昨シーズンと同じくらい取れています。
ここからは気になる点です。まず、平均得点が5点減少しています。昨シーズンと失点はほぼ変わらず、得点が減少しているので、負けが増えて当然です。より詳しく調べると、2Pの成功率が低下し、試投数も減っています。加えてFT試投数も減少しています。次にシュート分布を見てみましょう。全てのシュートのうち、昨シーズンの仙台の特徴の1つであったミドルシュートが占める割合は昨シーズンの17.8%から16.3%とあまり大きな変化はありませんが若干減っています。現代バスケで非効率とされるミドルシュートが減ったにもかかわらず、2Pの成功率が低下しているのはなぜか。その答えはペイント内シュートにあります。
OFのカギ ペイント内シュートと3P
ペイント内ではあるがゴール下ではない、いわゆるショートレンジ(#15渡辺のフローターとかの距離感)のシュートの割合が27.5%→30.1%へと増加。その一方、ゴール下のシュートの割合は19.6%→14.6%へと大幅減。成功率も66.9%→57.5%へと大幅ダウン。
・ゴール下のシュートの成功率低下
・ショートレンジの増加(ゴール下まで入り切れていない)
・FT試投数の減少
これらの要素から今シーズンのここまでの苦戦の原因の1つは
「ペイントアタックが上手くいっていない」
だと考えます。
ではなぜペイントアタックが上手くいっていないのか。
1つはラー→キッドの変更の影響だと思います。ラーのデータが削除されていたのではっきりとは言えませんが、おそらくラーのほうがキッドよりペイント内シュートの決定率、試投数ともに上だと思います。
もう1つの原因は以前のnoteでも触れましたが、アウトサイドシュートの成功率が上がらないことだと思います。試合を見ていても、チームで作ったフリーに近い3Pが入っていません。特に気になるのがSF陣。#2星野、#9ヤン、#23半澤の3人で1試合平均6本の3Pを打って成功率は僅か10%(星野0%、ヤン13.5%、半澤8.3%) 。ヤン、半澤はそれぞれチームで3、5番目に3Pを多く打っています。(ちなみにヤンと#45ブースの3PAPGが一緒)。これだけ3Pを打っている選手の確率が上がらなければ、OFが苦しくなるのも納得です。
加えて、3Pが入らないと相手のDFが収縮し、ドライブに対するヘルプの寄りが速くなります。特にヤンは相手のPFにマークされることもあり、ヤンの3Pが入らないとドライブに対してビックマンが2人ヘルプに来られる状況ができてしまいます。シーズン開幕からずっと言っていますが、ウイング陣の3P%が上がればOFが一気に楽になるはずです。
巻き返しのキーマン
・ヤン
ここまでの内容で半分以上の人が察していたでしょう。
ヤンのシュートが入ればめちゃくちゃOFが楽になります。OFの中心になることまではさすがに求めませんが、FG40%、3P30%ぐらいはやってほしいところです。というかDFでの貢献を考えた上でも、さすがに今の成績だと帰化アジア枠の選手としては寂しすぎます。ここからの復調に期待です。
・青木
2桁得点する試合があったり、無得点に終わり試合もあったりと波が激しい今シーズン。調子に波があるというか、OFの攻め気にムラがあり、積極的に仕掛ける時とそうでない時がはっきりしているイメージです。ただ、間違いなく昨シーズンより良くなっています。特に左手でのフィニッシュ力が向上している印象です。現状ナイナーズの日本人選手で1番平均得点が高いのは青木なので、攻め気を忘れずに、毎試合OFを引っ張って欲しいところです。
更新空いちゃいましたがその分何試合分かの内容をまとめたnoteを書けるように頑張っていきます!
今回も最後まで読んで下さりありがとうございました!