肉嫌いな自分かっこいい
この世の小学生のほとんどはお肉が大好きだろう。また野菜が嫌いだという小学生もそれなりに多いだろう。わたしもその一人であった。しかし周りからは当然、野菜も食べなきゃ栄養バランスが偏るよと言ってくるのである。しかしいつだってモテる男はバランスよく飯を食べる(異論などあるはずがない)。よって給食でお肉が出てきてもテンションを上げたりせず、野菜を喜ぶふりをするこじらせ男子になってしまったのである。
給食というものには「おかわり」という制度が存在する。小学四年生まではお肉のおかわりの権利をかけて、何度もじゃんけん勝負を交えていた。ところがこじらせ男子になってからというもの、おかわりじゃんけんをすることもなくあまり人気のない野菜をおかわりし始めた。まったく野菜が得意でないのにである。本当はお肉をおかわりしたい気持ちをグッと抑えながら野菜を食べるのはあまりにも辛すぎる。
しかし小学生とは、所詮女の子にかっこいいところを見せるために生きている生き物である。よって野菜食べれますよアピールをするために、「この野菜好きなんだよね~」と全ての野菜に言うことは欠かさない。
そして時は経ち…
本当に肉があまり好きではなくなってしまったのである。まさに言霊の力である。焼肉やしゃぶしゃぶもあまり好きではないし、ステーキなどもってのほかだ。思ってないことも意外と言ってみると現実になるものである。
ところがどっこい野菜のことは全くもって好きになっていないのである。
要するに小学五年生からの言霊によって、肉と野菜が嫌いな炭水化物人間が完成したわけである。好きなお肉もあるにはあるが、基本的に揚げ物なのでまったくの不健康食品である。より不健康な人間になってしまった。
将来人間ドッグを受けたときはきっと素敵な数値が出てくるに違いない。とても楽しみである。
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