榛葉 大樹

IBM Japan: Hybrid Cloud Strategic Partnersh…

榛葉 大樹

IBM Japan: Hybrid Cloud Strategic Partnership. GCP/Azure/AWS Professional Solution Architect. *ここでの情報は個人の見解であり、会社を代表する意見ではありません。

最近の記事

インターナル・マーケティングとPassion

マーケティングは大きくインターナル・マーケティングとエクスターナル・マーケティングに分類できます。エクスターナル・マーケティングは通常マーケティングと呼んでいるものです。 インターナル・マーケティングは「ビジネスマンの基礎知識としてのMBA入門」の中で次のように定義されています。 同書の中で「インターナル・マーケティング(IM)モデル」が紹介されています。IMモデルは、成果に影響を与える要因として、①リーダーシップ、②コラボレーション、③情報活用度、④オペレーション力、⑤

    • インテグラル理論を知って自己成長に繋げる

      インテグラル理論はティール組織のベースとなった理論です。 ティール組織は書籍が有名になりましたが、組織の発達段階モデルとして自己中心的な「レッド 衝動型」、自民族中心的な「アンバー 順応型」目標達成を幸福とする「オレンジ 達成型」、世界中心的な「グリーン 多元型」自己実現的な「ティール 進化型」を定義したものです。 ティール組織は組織に関するものですが、元となったインテグラル理論は人間の心や意識の発達を研究する発達心理学の理論です。インテグラル理論ではティール組織よりも細

      • もうネガティブフィードバックは怖くない!SARAHモデルを知って成長に繋げる

        SARAHモデルはShock(ショック)、Angry(怒り)、Regect(否定)、受容(Accept)、Help(ヘルプ)の頭文字から命名されたもので、人がフィードバックを受けた時の自然な反応をモデル化したものです。ヘルプは、受容できたフィードバックを自身の成長の助けにできるようになった状態を指します。 このモデルの重要なところは、そのままですが人がフィードバックを受けた時の反応をモデル化しているというところです。 フィードバックを受けると、ショック→怒り→否定の感情が

        • なぜ今リベラルアーツがビジネスに必要なのか

          現在のビジネス環境 昨今世の中の変化が激しく、VUCAの時代と呼ばれています。VUCAはVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字から作られた造語です。この時代背景の中でリベラルアーツが必要と言われ始めたのはなぜでしょうか。 リベラルアーツの起源 リベラルアーツを語源まで遡ると、リベラルはラテン語のLiber(自由な)、Artsはラテン語のArsです。Arsを辞書で引くと、「ア

        インターナル・マーケティングとPassion

          生成AI関連用語整理

          生成AI 生成AI自体は以前からあり、画像生成においては2014年にGenerative Adversarial Network(GAN)が発表されてから注目され始めました。 画像生成における現在の主流はDALL-EやStable Diffusionで使われているDiffusion model(拡散モデル)です。 テキストをインプットにテキストを生成したり、テキストをインプットに画像を生成したりします。 Large Language Model(LLM: 大規模言語モデル

          生成AI関連用語整理

          世界の潮流 - 欧州の右傾化

          7月7日に実施されたフランス国民議会選挙では、左派の政党連合である新人民戦線(NFP)が最大勢力に躍進しました。この時Xでは #RIPFranceがUSのトレンド入りしました。 選挙結果は下記のようになっています。極右政党が首位になることを防ぐため、中道政党が左派政党と共闘した結果左派政党が国民議会で第1党となりました。 今回の選挙では極右政党が第3党となりましたが、極右ブームが収まる気配はありません。大きな争点としては移民問題でしょう。 元々冷戦終結以降リベラル化しダ

          世界の潮流 - 欧州の右傾化

          変革を起こすリーダーのマインド

          2024年以降のDisrupterの特徴 これまでに世の中ではDisrupterと言ってUberやAirbnbなどの既存の事業を破壊するような企業が出て来ました。2024年の転換点としては、大手パブリッククラウド各社から生成AI関連のサービスが本格的に提供され始めたことではないでしょうか。これによってAIを容易に活用できる環境となり、今後生成AIを中心としたAIを使いこなすDisrupterがさらに多くでてくることが予想されます。このような新興企業に対して、AIを活用できな

          変革を起こすリーダーのマインド

          中国企業の経営に学ぶDXの真髄

          DXとは何か そもそもDXとは何かということですが、結局は現在のIT技術の進歩やグローバル化したマクロ環境の変化に対応するということでしょう。変化に対応して利益が出せれば必ずしも「デジタル」である必要はありませんが、今の時代にデジタルを活用せず競争優位を築くのは困難でしょう。現在のマクロ環境の変化に対応するためには、自然とデジタルを企業戦略に組み込むことが必要となってきます。 過去の日本におけるマクロ環境の変化について見てみると、1960年代は安保抗争や学生運動、四日市ぜ

          中国企業の経営に学ぶDXの真髄

          VUCAの時代にCEOに必要な資質・スキル - ビジョンと変革

          VUCAの時代 近年、ホンダとソニーの提携やみずほ銀行とGoogleの提携など、異業種と考えられていた企業との提携が増えてきています。これからのVUCAの時代、時代の変化は激しく、1社ですべてを行いながら環境の変化適応していくのは困難であると考えられます。このような時代に、経営者にはどのような素養が求められるのでしょうか。またマクロ環境の変化に苦し企業が多くある一方で、GAFA等の企業は好業績を続けています。好業績を達成している企業のCEOは何が違うのでしょうか。 McK

          VUCAの時代にCEOに必要な資質・スキル - ビジョンと変革

          米国型のガバナンスは正しいか

          米国型のコーポレート・ガバナンスの問題点 米国型の課題は株主がプリンシパル(依頼人)、経営者がエージェント(代理人)となってしまうため、経営者にとって利益を上げるメリットがなくエージェンシー問題(利己的利益追求のための不正)が発生する。 エージェンシー理論からの解決策 双方の利害が一致しないので、株主は経営者に自社株を持たせるなどにより解決が期待できる。 ダイナミックケイパビリティとは オーディナリーケイパビリティ(通常能力)が生み出す定常状態と環境が乖離していない

          米国型のガバナンスは正しいか