Journal du 5 au 19 novembre
11/5
帰ってきて、上着を脱いで、カエルの様子を見る。少し暑いのかもしれない、パネルヒーターから遠ざかっている。
明日は少し遠くの、あーそこそこというツボのような場所、桂にアクセスする。
11/6
フランス語の勉強をしようと思っていたが、友達と結局飲みに行ってしまった。今日は勉強をやらない日だったのかもしれない。勉強をやらないという諦めのために、相当の苦労がある。
11/7
フランス語の本格的な勉強を始めて一ヶ月か。去年のカレンダーを見ると、今頃はCBT大詰めで、妹と毎週アニメを見る会をやってて、『言葉と物』読書会をしていた。実習が始まるまでにB型肝炎ワクチンを三回打たなければならなくて、それが間に合うかどうかの瀬戸際でヒヤヒヤしていた頃だ。去年のこの頃から、時間が動き始めて、そこからヒヤヒヤの連続だった。月毎のカレンダーをめくると、その速度感がわかる。
国道沿いのコンビニ、ほんのちょっとの畑、通り過ぎる。
11/8
少し勉強して帰ろうと思い、三条の上島珈琲に入る。四人くらいのヨーロッパ人、フランス語に少し似ている単語が聞こえる、スペイン辺りか。
今日の分の勉強は終わらなかったが、外が寒くなる前に帰らないといけない。
11/9
朝の通勤途中に、年金事務所から電話。物腰柔らかなおじさん。学生免除の葉書を送れとのこと。
畑に面して家屋が並んでいる。書き割りのように平たく横に並んでいる感じは、ドリフのコントを思い出す。
11/10
友人の家で、フランスにいる別の友人とzoomで読書会をする。ブランショ『文学空間』、マラルメ「骰子一擲」論。
11/13
カエルの底砂を洗っているあいだ、カエルを浅くぬるま湯を張った風呂桶に泳がせていたのだが、桶から飛び出ないように、その場にあったリーガルノートを上に被せたところ、カエルにアタックされ見事に水の中へ。
今ハンガーにかけてノートを乾かしている。二度とない光景だろう。
11/15
今度の二月に倉敷に行くことにした。
知らない街、知らない食べ物、信頼できるかわからない人に案内される職場、これから一ヶ月、自分がすべき事もまだ曖昧なまま眠るホテルのベッド、喫煙所、いつ誰に見つかって追放されるかわからない緊張感。張り詰めた時間に起動する装置がきっとあるはず。それを見つけに行く。
11/19
論文の目的がわからなくなった、自分が何をしたいかわからないと妹から電話があった。締切まで大いに苦しむがいいということと、クオリティを求める気持ちを冷淡に突き放して、目の前に切り出されたタスクをこなすこと、そしてよく寝てよく食べること、とアドバイスした。
少し年下のバイトの人達と話していて、外科手術の具体的な話に興味があるんだというのが意外だった。自分の知らない裏側の世界、という感じなのだろうか。あるいは、その裏側を話すときの僕の淡々とした感じが、実際の凄まじさをさらに想像させるということなのか。
しかしそんなこんなで、バイト終わってから勉強するはずだったのに全然出来てない。
帰省が楽しみだ。食べ物とか正月の雰囲気もだが、それとは別に、新幹線が楽しみだ。そういえば新幹線の喫煙ルームが無くなるんだっけ。この帰省が最後になるのか。
(日本語:1176字)
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