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インターネットから離れてみると頭がスッキリする
こないだ書いたように、最近ウィンドサーフィンを始めてみたんだが、ウィンドサーフィンに行った日は、妙に頭がスッキリする。
その理由を考えてみた。
もちろん、自然の中に長い時間いることが心理的にいい影響を及ぼす、というのもあるだろうし、新しいことを始めたわくわく感、というのもあると思う。
けど、大きな原因として、インターネットから長時間離れる、というのがあるんじゃないかと思っている。
ウィンドサーフィンに行くと、朝10時から15時くらいまで、5時間くらい、まったくオフラインになる。当たり前だけど海上にはスマホもPCも持っていかないからだ。
考えてみると、5時間オフラインであることって現代社会で(寝るとき以外)あるだろうか?
なかなかないんじゃないだろうか?
サピエンス全史の著者、ハラリさんはメンタルヘルスを保つ方法として、1日に1時間、とか1週間に1日、とか決めてオフラインになることを推奨している。
なぜオフラインの時間はメンタルヘルスに良いんだろう?
多分それは、インターネットが、我々が認識する世界を歪めるからだ。そしてその歪んだ世界観は脳に過剰な負荷をかける。
インターネットを通じて僕たちに流れ込んでくる情報は、現実世界そのままのコピーではなく、僕たちの注意を引くように加工されたものだと思う。
FacebookやTwitterのタイムラインで流れてくる情報は、僕たちがFacebookやTwitterを見ている時間を引き延ばすように、僕たちの特徴を考慮して選ばれた情報だ。インターネット上のニュースに流れている情報は、僕らの注意をひくためにセンセーショナルなものばかりが流れている。
なので、インターネットを通じて見る世界は、実際の世界とは大きく違う。実際の世界では例外的だったり、統計的にアウトライヤー的だったりする事象(事故とか事件とか、めちゃめちゃかわいい猫の動画とか、感動する話とか)ばかりだ。
現実の世界に生きていると、もっと平均的な事象に多く出くわす。アウトライヤーではない、正規分布のボリュームゾーンに存在している事象だ。
僕らの脳は、そういう極端な事例を効率的に処理できるようには作られていない。狩猟採集民族時代の生活に最適化された脳は、よく起きること(上の図の、真ん中のゾーンにある事象)を処理することに慣れているんだと思う。なぜなら、インターネットがない時代にはそれがほとんどだったから。
ということで、今後は定期的にオフラインの時間を持ちたいと思う。特にコロナ禍では、PCと向き合ってる時間がどうしても長くなってしまうので、意識的にオフラインになる時間を作る必要があるなあと思った。