公立教員のはじめてnote
はじめに
公立で特別支援学級の教員がどんなことを書いているのだろうと、見に来てくれた方、ありがとうございます。最近、ある方に自分が考えていることや想いを発信していくとよいとアドバイスを頂き、書くに至りました。
ご期待に沿える内容になっていると嬉しいな。公立小学校を軸に興味のあることを色々と書いていこうと思います。VR教育・地域連携・EdTechとか。
私は、公立小学校で特別支援学級の担任をしています。通常学級4年間→特別支援学級4年目となります。もともと一斉授業に対して疑問を感じながら教員生活を送っていました。
個別にもっと自由に、ワクワクするような学習をデザインができないかなぁと日々考えていました。
特別支援×ICTのきっかけ
そんなとき、出会ったのが「障がい児の学習・生活支援を行う魔法のプロジェクト」。そこから特別支援×ICTへの興味が始まりました。
まだまだ特別支援教育分野では知識不足であると自覚していますが
ICTを活用することで、今まですごく時間がかかっていたことがパッとできたり、ササっと自分も相手も感動させられるようなものを表現したりすることができると感じました。これは、自己肯定感を高めることができると。
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r01gaiyou/pdf/b1_00_01_01.pdf
この自己肯定感の低さは、日本の課題であり、そして教育現場の課題かなと。そこで、ICTの力をちょこっとかりて、自己肯定感を高めるツールになったらいいなと考えるようになりました。
そこで出てきた課題が、子供たちに1人1台ICTツールがない…。現場にもツールが十分ではないという状況でした。
1人1台IPad・ゲームinスクール共同研究
そんな中、幸いなことに、魔法のプロジェクトで活用していた「算数忍者・国語海賊」で有名なFantamstick株式会社のShaneさんと出会い、ゲームinスクールプロジェクトとして1人1台IPad端末を貸与して共同研究を進めることになりました。
ゲーミフィケーションと反復学習の相性の良さと自己肯定感の高まりを感じました。そもそも反復学習を効率化することが目的ではなく、もっと特別支援学級の子どもたちの創造性を開花させるような機会を作りたいなと思うようになりました。
それと同時に、自分のやりたいことが理解されないことも多く(今となっては、自分の言葉足らずや知識不足も多かったと思います)自分で勝手に孤独を感じていました。
世界・日本で活躍する教育イノベーターと出会う
私はある本に出会いました。
「EdTechが変える教育の未来」この本を読み終わったとき、教育にテクノロジーをかけ算して、個別にもっと自由に、ワクワクするような学習をデザインができるかもしれない!と。
色んなご縁で、Edvation × Summit 2019 の事務局として数か月ですが、セッションコーディネートや当日の会場運営のお手伝いをさせていただく機会を頂きました。
そこで出会った、世界・日本で活躍する教育イノベーターの方々。教育現場・教育系企業・個人が様々な角度から、教育改革を進めている姿。それを間近で見ることができ、とても良い経験となりました。このイベントも、今振り返ると、私の中で大きな転換点であったと思います。
自分の中で勝手に作り上げていた孤独感は自然と消えていき、僕は特別支援学級という現場で何ができるだろうという考えが変わっていきました。
コロナウイルスによる休校対応から次のステップへ
そんな中、感染症の影響で休校となりました。保護者の方から、「生活リズムが崩れて困っている」という声を受けて、授業で活用していたIPadにZOOMをインストールして各家庭に配付しました。(年度初めであったので在籍人数の変更があり、家庭のデバイスを活用してもらった方もいます)
2020年4月13日(月)より、オンラインでの朝の会・帰りの会・個別指導を試行錯誤しながら進めています。オンラインでの授業は、今までの対面授業と同じ土俵で考えてはいけない。そもそもそんな議論は成立しないと考えています。(詳細は別記事で書こうと思います)
あと、双方向で繋がっていない時間の学習として、活用できるように以下のサイトをShaneさんと作りました。
「休校を前向きに捉えて、新しいことに挑戦する」そんな機会になればなと願っています。ココは、子どもも大人も同じだと思います。
ここまでが、過去から今までの私の学級での取り組みです。まずは自己紹介の記事ということで、ここで終わります。
おわりに
特別支援学級の担任として、今僕ができることは「地域社会の中で共に生きていくために必要な支援をすること」だと考えています。そこにICTをちょこっと活用したり、VRを使ってみたり、地域や企業と連携したりしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
伊勢 太惇