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末寺の末事 112

 みんな、何を信じて、それに満たされようとしているだろう。
 それは、パッと失くなったり、フワッと消えたり、しないだろうか。
 それが、本当に満ち足りることって、あるのだろうか。

 満ち足りて穏やかに安らぐことがなければ、「恩」に報いる「感謝」の念がなくても不思議はない。すべては当たり前の世界の予定調和だと思いたいし、信じたい。その信じた当たり前に満たされてるうちは安心してられるから、「恩」だって「感謝」だって、どうでもいい。当たり前なんだから。面倒くさい。
 信じたものがダメになったら、ダメになってから考え(慌て)よう。だって、今、考えても、解らないから、どうしようもないじゃない。

 ね、考えて解る世界が求められてるの。普通だと思うよ、それ。で、考えても解らない世界にしか、救われないという結論に達しちゃうんだ、宗教や信仰って。決して交わることのない平行線ってヤツだよ。

to be continued


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