6.harmony is absurd
自然に寄り添うように生きれば、命は正しく流れるはずだった。でも、命は人間だけのものじゃない。互いにバランスをとって調和する。
なのでたぶん、バグが必要になった。
ほっておいたら、人間が自分で幸せになろうと突っ走って、全て壊してしまうからね。
そうならないように、バグが必要になった。
突っ走る人間は、バグがその身を焦がして、やがて自然に滅する。そして調和は保たれる。自然って僕らが預かり知らぬところで、絶えず揺るがず、機能し続けている。
この弱々しい「無常」の命は、そういう自然の内にあって、許されて生きてるに過ぎない。
大いなる願いに願われるままの命には、本来向かうべき方向があって、そこへ行けばいい。
正しく幸せになれる。
そして、本来向かうべき方向へと歩くということは、本来快くて、楽しいことなの。
でも、バグがそうはさせない。
そう感じさせないようにはたらく。調和って、僕らの都合には無関係。
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