7.good or bad
私たちにとっての善し悪しとは、行動理念であり、基準となる物差しなのだが、その特徴として、ひとつには『よく解らない』ということ。ふたつには『表裏一体』ということ。これを忘れてはならない。
何故なら、ヒトは自分の正義を貫く時、反対側にある正義を悪とみなす生き物。使い方を誤ると危険な代物がこの善し悪しという概念の正体だ。
『よく解らない』とは、どの立ち位置から物事を見るかによって変化があるということ。
『表裏一体』とは、私たちの判断で行う善いことには、必ず悪い面も孕んでいるということ。
この点から推察すると、私たちの善し悪しという概念が、如何にフワフワとした実態のないものであるか容易にイメージできる。
つまり、十方三世を貫いていない善し悪しという概念は、真の理ではないということ。
では、
善し悪しは存在しないのか?
ある。
私たちの判断や理解を超越したところに、真の善し悪しという指針がある。
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