6.theory of relativity

 因果に従い、善行を積む。善い種を蒔き、善く育てる。といっても、物事の善し悪しとは一体なんなのか?
 良かれと思ってやっていたご褒美も、欲を貪るほどの行為なら悪行。この世界では、私が満たされるとするならば、それは誰かから奪い取るということ。私が喜ぶ時、誰かを悲しませ、私が怒る時、誰かを怯えさせ、私が哀しむ時、誰かが有頂天となり、私が楽しむ時、誰かを暗い気持ちにしているのかもしれない。 

 この世の幸福は相対的


 私たちは何かと比較することでしか、感じ取れない感覚のことを幸福と呼んでいる。だから、私が幸せになるためには、誰かに不幸になってもらわなければならない。
 それでは幸せを追い求めることすら悪行となるのか?善い種を蒔くなんて無理じゃないか?
それなら何のためにヒトは生きる?と、新たな疑問が沸き起こるのも無理はない。
 故に前提として先ず、善し悪しについて、私たちが抑えておくべき要点が2つある。
 

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