10.reincarnation
モノの善し悪しを仏教に訪ねる。
仏教は仏の教え、仏と成る為の教説。だから、仏と成れるか否かが善し悪しを決する条件となる。
では、善し悪しの前に、
仏に成るとはどういうこと
だろう。仏に成るということは、仏に成る前があるということ。仏教の流転輪廻という世界観では人間に生まれてこないと仏には成れないとされている。仏に成る前は人間。他の動物や植物では成れないとすると、人間と何が異なるのか?
つまり、仏とは何かという問題は、その前段階である人間とは何かという問題に向き合わなければ見えてこない。
そもそも今、私たちの抱えている、この自分の命という概念に、種別差異があり、人間だけに備わるものがある。ということを踏まえて、この命が常に留まることなく、無常の移り変わりを繰り返し、輪廻してゆく世界観には、人間以外の命に五つの道があって、それを六道と説いている。六道を知ることが人間を知るヒントとなるだろう。
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