【タイ日記】2024年11月27日(水)
この日記は個人的な文章力のアップ、描写のスキルアップのために書いてます。文章の筋トレなので、基本的にオチはなく、ただ日常を切り取って描写しているだけです。フィクション、ノンフィクション混ぜてます。
4、5年前くらいに蒸籠を買ってから夕食を作るのが楽になった気がする。どんな動機だったかはっきりは覚えていないが、とにかく温野菜をたくさん食べられそうなイメージだったような気がする。
鶏のもも肉とにんじん、きのこをテーブルに置く。塩麹も忘れずに冷蔵庫から出しておく。水道の水を出しながら蒸籠を水の中に潜らせるとすぐに蒸籠の表面を水が覆っていく。端っこなどの乾いている部分を探して水に近づける。全体的に湿らせ水を切ると、くしゃくしゃにしたクッキングペーパーを蒸籠の中で広げ包丁で穴を開けていく。シャッ、シャッと紙が切れる音が台所に響く。鶏肉は綺麗なピンク色をしており、手に取るとひんやりとした冷たさを感じる。鶏肉をクッキングペーパーの上に均等に並べ、小さな白い粒の塩麹をスプーンですくい鶏肉の上に乗せるとまるでそこだけ雪が降ったようだ。そして一口大のにんじんときのこを散りばめ、蓋をする。
すぐに湯気が出て来て、野菜の蒸される匂いが漂ってくる。ピンク色だった鶏肉は白色に変わり、湯気と塩麹のせいで光って見えた。
皿に移し替えれば夕飯の出来上がりだ。ズボラな私にピッタリの調理器具なような気がして最近は愛おしさを感じる。