【タイ日記】2024年11月22日(金)
この日記は個人的な文章力のアップ、描写のスキルアップのために書いてます。文章の筋トレなので、基本的にオチはなく、ただ日常を切り取って描写しているだけです。フィクション、ノンフィクション混ぜてます。
ふと味噌煮込みうどんが食べたくなる。
愛知県に近い実家では、寒くなってくると母がよくうどんを茹でてくれた。それは鍋いっぱいの味噌煮込みうどんだった。子どもの頃はそれほどうどんが好きではなかったが、味噌煮込みうどんだけはなぜかよく食べていた。
大きな鍋の中には濃い茶色の汁に刻まれたネギがたくさん浮かび、短冊形に切られた揚げや小さな鶏肉も見える。うどんは汁を吸い込んで表面が茶色くなっていた。溶き卵を回しながら入れると、汁に溶けていく先から色が白く変わり鍋の中に渦巻き模様ができる。
火から下ろして食卓テーブルに置かれると順番にお椀に取り分けていく。うどんがよそわれたお椀からは湯気が立ち込め、そこに汁が流し込まれると湯気は一層濃くなる。箸を伸ばしうどんを掴むと、くたくたになったネギがうどんに絡んでいる。ネギの隙間に汁が入り込み、噛むと熱い汁が飛び出てくるので注意が必要だ。
私は味噌煮込みうどんの材料を探そうとスーパーに向かった。