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色彩感覚を持たない、という世界について

はじめに、
夜中の薄明りの道を、犬を連れて歩いていると、あたりの景色はほぼモノクロ。なので僕も、白と黒についてはみんなと同じように見えている、んだと思います。

僕の色彩感覚のうち、①青、②赤の2パターンについて、どんなふうに見えているのかを、かんたんに説明します。
僕は、医学書や文献を読みあさる頭脳も、色覚とセットで持ち合わせていないため、ここに書いてあることが、単なる妄想であることをお許しください。

①青

雲の上を飛ぶ、飛行機の窓から見える、空がある場所に付いているはずの色。これを見て、「あおが濃いよねー」などと言います。
色の濃さや薄さ、明るさや暗さには反応してるみたい。

ところが、同じ青色で、A4用紙をぬりつぶしたやつを見ると、当てる自信がありません。
この場合、僕の選択肢は、青か紫のどっちか。
「明るい」や「暗い」などの形容詞をつけたり、「てゆーか、マゼンダっぽくね」の一言を加えると、色もうとバレにくいです。

②赤

赤は分かりにくいです。
場所,状況,形,匂いで判断するしかないですね。
信号機の横型は左から順に、青,黄,赤。一番右が赤で、止まれ。
アホか、気ぃつけな、アカんよって覚えました。
縦型は、これを左に90度回転させて、下から順に、青,黄,赤。一番上が赤で、止まれ。

車のテールランプのうち、ブレーキランプ5回点滅はアイシテルのサイン、なので、赤色。

イチゴ,トマト,リンゴは赤だけど、育つ過程や品種で色が変化するから、植物は要注意。季節は重要な判断要素だ。
血液は暗い赤だけど、もしガラスコップに入ってたら分かんない。
映画の殺人現場で流れてるのは赤い血だよね。演出で真っ黒の血にしてても、とても暗い赤だって思います。
つまりシチュエーションでも判断してる。
血がガラスコップに入ってたらトマトジュースだもん。
焼き肉に火が通っているのか、生なのかの判断は、もちろんつきません。


僕の使っているCGソフトの色のあつかい方は2つあって、1つはHSV(色相,彩度,明度)、もう1つはRGB(赤い光,緑の光,青の光)です。
このうち僕が反応できてるのは、明度と青の光くらいということになります。

それなのに、
「今回は男女キャラのウェアとシューズのカラー、入れ替えてみました!赤系は男子キャラって決めてましたが、これでも全然オッケーですよねー」、なんて平気で言ってられるんだぜ。
やるよね~


もし、僕の感覚の中に誰かに入ってもらえるとしたら、へー、なるほど‥、ってか無茶苦茶やんかっ、て思ってもらえるんだけどなあ。


もし、神様が、最期に、ちゃんとした色彩のある世界を、正解を見せてあげましょう、ってなったら、きっと困ると思います。ならんけど。
僕は、生まれた時から色彩感覚をもっていないため、いまさら見せられても、そのすべての色は見たこともない、まったく知らない色だから。

こんな風に考えていくと、もしかしたら、
色覚検査で"正常"、と判定された人どうしが見てる世界も
ある人の中のルールにおいて、色と名前が一致しているだけで、
ある人にとっての青が、ある人にとっての赤なのかもしれないですね。


今日は秋分の日です。
これから秋が深まり、山々は紅葉の季節を迎えます。
京都の嵯峨野あたりの景色は息をのむほど美しいのでおすすめですよ。

日本の四季のうち、秋は特に野山のいろどりが豊かです。
自粛期間が長く続きました。
今年の秋こそ、ゆったり気分で、どこかにでかけてみませんか。