宮沢りえ主演舞台『そのいのち』を観た
★ストーリー
・脳性麻痺で重度の障碍をもつ若い女と歳の離れた夫の家に来る介護ヘルパーのわずか3日間の物語。
・歳上の男は動物ライターでりんご中毒。障碍をもつ妻へデリカシーのない言葉を浴びせる。
・妻はいつも同じ馬の単勝ばかりを買う。その思い出こそが夫を選んだ理由でもある。
・介護ヘルパーは元薬剤師だが、今はなぜか重度の障碍者を専門とする介護に転職した。
★女優
宮沢りえ
・介護士の方と比べてはいけないのだろうけど、素人には介護士にしか見えないくらいの献身さだった。
・宮沢りえは大地だ、と8月に観た芝居のときに思ったが、この作品の宮沢りえはまさしく大地だ。
・大地を怒らせてはいけない。
・映画『月』、演劇『そのいのち』、最近の宮沢りえの作品には、人間の営みのなかに普通に存在する善と悪、誰もが自分のなかにある好意と嫌悪の問いかけがある。
★長澤まさみ研究
・宮沢りえを観るたびに、長澤まさみは10年後、どんな女優になっているのかな、と想像する。
★パンフレット
・演劇のパンフレットは、結構専門的であったり、小難しいものが多い印象があるが、とても読みやすい上に、障碍者へのリスペクトが、読む側にも感じられる内容だった。
★まとめ
・入口と出口は同じだったけど、中にいるときには、全く違った世界に浸されていた。
・出口から出たとき、あっ、ここが入口やった、と気づかされる。
・振り返れば、中にいるときにも出口への矢印はずっと示されていたけど、それが出口につながっていようとは…
・テーマは重いのだけど、それを軽妙に見せながら、深い物語だった。面白かった。
・何より3列目の中央だったのが、より細やかな宮沢りえの芝居を堪能できた。
・兵庫公演は、まだ残席あるみたい。東京は当日券があるはず。ま、ネットで調べてください。
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2415546&rlsCd=003