映画〝ヒットマン〟を観た。
★ストーリー
〝偽の殺し屋〟として潜入捜査を続ける男が、一目惚れした過ちから起きる数々のトラブル…ほぼ実話に基づくらしいが、僕的にはコメディ。
★女優
アドリア・アルホナ
ちょっと興味をそそられる不思議な女優だ。
最近ハマった、〝ザリガニ〟のデイジーエドガージョーンズや〝マダムウェブ〟のダコタジョンソンとはまた違う、何か得体の知れないものを感じた。
この役柄も、なかなかエキセントリックなんだけど、アドリアアルホナの空気感にちょっとしたサイコパス感が滲む。もちろん、コメディ要素が強いから背筋をゾクゾクさせるような恐怖を作ってはいないけど、何か大きく欠落したもののあるサイコパス女だった。
そしてアドリアは恒星ではない。そして地球にある空気や水、植物や土といった自然のものに例えられない。とはいえ月ほどの反射力は感じない。何か目に見えぬ、地球外のもののような未知の魅力を感じた。
★長澤まさみ研究
この映画を観て、アドリアから学ぶことよりも、主演のグレンパウエルから学んだ。
グレンパウエルは〝偽の殺し屋〟として、依頼に合わせた殺し屋に扮する。別人格を何役も演じるのではなく、ひとりの人物による別人を演じ分ける。それはまさしく〝スオミ〟の長澤まさみそのものだ。
グレンパウエルも特殊メイクを施さず、ほぼメイクや髪型だけで演じた。
ただ、基本人格のゲイリーという大学講師とプレイボーイの殺し屋ロンの二つが中心だ。
グレンは『トップガンマーヴェリック』で脚光を浴びて、最近でも『ツイスターズ』と大作に出演、今、最も人気のある俳優だ。当然、上手いし、この難役もさすがの演技だった。
しかし、圧巻と唸ることはなかった。
そこには演出、魅せ方の違いはあるだろうけど、グレンは変装であり、長澤まさみのスオミは変化だった。
★パンフレット
なんだか変なパンフレットだけど、楽しめたし、何よりテキストが読みやすかった。ま、カラー写真が少なめなのは、パンフレットとしては寂しいけど、今は読み物として、パンフレットは買っているから、1000円の値打ちは僕にはあった。
★まとめ
アドリアアルホナは良い。過去作はマーベルとNetflixが多いようだけど、まずはそれを見てみたい。
この映画を観に行ったのは、グレンパウエルがきっかけだった。トップガンもツイスターズも、凄く良かった。どんな役でも人の良さが見える。それは真摯に演技に向き合ってきた彼の〝人〟の現れだろう。
パンフレットを読むと、グレンは映画会で、長澤まさみと同じように、品良く育ってきたに違いない。
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