2023重賞記『凱旋門賞』



★◎馬
応援したのはコンティニュアス。
前走のセントレジャーはレベル低下が言われて久しいが、この馬自身は前哨戦も含めて完勝であり、ハーツクライ産駒特有の一次成長期を迎えていた。
オブライエン厩舎、鞍上ムーア、追加登録料と勝負ワードも揃っていたし、迷わず◎に推した。
レースは内で脚を溜めて、勝ったエースインパクト、4着スルーセブンシーズと同じ位置取りで、結果的には切れ負けした。長距離からの大幅距離短縮で、前半少し戸惑ったのかもしれない。ただし、一定の能力は示した。今後の活躍に期待したいし、ハーツの二次成長があれば、来年の凱旋門賞は、より期待が大きくなる。

★勝ち馬
勝ったエースインパクトは、パドックから本馬場入場でうるさい面を見せていたようだが、レースではそんな素振りを一切見せなかった。
昔、ジャパンカップのパドックで、ピルサドスキーが馬っ気を出していた。日本の常識なら斬るべき気配だが、アッサリと勝った。
あの日、外国馬に日本の常識は通じないということを学んだ。

ゲートを出てから、終始後方の外目に位置し、全く逸る気を見せないエースインパクトを見て、そのことを思い出した。

直線はトップスピードに乗ってからの鋭さは凄まじく、その姿と名前を聞いて、誰もがあの馬のこと、いや、その子どもかとさえ勘違いしたのではないか、ディープインパクトを彷彿とさせた。
前の馬群に取りつく速さ、瞬間移動した抜き去るときの動き。どれをとっても、圧倒的な勝利だった。

★日本馬
スルーセブンシーズのおかげで、素晴らしいサラブレッドをリアルタイムで見られたことが嬉しい。
そのスルーセブンシーズは良い競馬だった。GI未勝利馬の健闘は、凱旋門賞が決して〝特別〟ではないことを証明してくれた。
今春のWBC決勝で、メジャーリーガー居並ぶ米国戦を前に、大谷翔平が「今日だけは憧れるのを止めよう」とナインを鼓舞したが、まさしく、それだと思う。
スルーセブンシーズは強い馬だが、それでもスルーセブンシーズでも善戦出来るのが凱旋門賞だ。日本のGIとレベルは何ちゃら変わらない。
遠征や馬場という高いハードルも、先人の挑戦により、ずいぶんと下がったと推察出来る。
凱旋門特別くらいの気持ちで、サラッと出走するようになれば、今の日本馬のレベルなら、勝ちまくる時代も来るのではないだろうか。

★まとめ
馬券は本来、軸にも考えたオネストを、乗り替わりを嫌って、同じく昨年のJC組シムカミルを取ってしまう痛恨のミスで外してしまった…
ま、でも予想の段階からめちゃくちゃ楽しい凱旋門賞だった。

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