大学教員公募戦士:短大から見える大学の未来
今日は、高岡法科大学の学生停止のニュースがあり、ついに四年制大学の募集停止も増えていくことを予感させます。
ところで、こちらに2024年3月5日までに分かっている、2023年度・2024年度で募集停止となる短大が一覧になっています。
短大とはなんだったのか
短大について、文科省が以下のように示しています。
「特に女性の高等教育の普及や実践的職業教育の場」と書いてしまっています。短大の目的は以下のように定義されています。
一方、四年制大学の目的は次の通りです。
つまり短大がなくなるということは、「職業又は実際生活に必要な能力を育成すること」が必要なくなるというわけです。
職業又は実際生活に必要な能力を育成
短大の縮小により、失われてしまいそうになっている「職業又は実際生活に必要な能力を育成」という目的なのですが、退役軍人会はこれを四年制大学が負うものになるのではないかと考えています。
ともうしますか、すでになっていますよね。
多くの大学3年生は、就活を始めます。文科省が目的としている、「深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させること」よりも、就職し安定した職を得るためのステップとして大学が機能しているように思います。
ですから、いわゆる資格系の学部学科には、学生があつまり傾向にあります。中でも看護系はその最たる例ではないでしょうか。
短大(大学)がなくなると教員はどうなるのか
募集停止をする短大の多くは、四年制大学を同じ法人にもっていますので、学校法人としての判断としては大きな間違いはないでしょう。ただし、奈良佐保短期大学のように、四年制大学を同じ法人に持たない大学や、四年生大学であっても募集停止となる神戸海星女子学院大学も存在しています。
おおよそ四年制大学のほうに配置転換される傾向にあるようですが、前述のとおり短大と四年制大学では目的が異なります。すると、うまく配置転換できない教員もでてきます。
また、募集停止は表には急にでてきた印象があるかもしれませんが、少なくともその数年前から内部では既定路線として話が進み、その間に公募戦線に復帰される先生もいます。
短大や大学がなくなった経験をお持ちの先生にお聞きしますと、一応他大学への斡旋のようなこともやってくれないことはないが、結局自力で次のポストを見つけるしかなく、最終的にどこにも移ることができない先生もいた、とのことです。
会社組織でも会社が倒産すればそのまま無職ですから、分からないことはないのですが、ちょっと辛いものがあります。
(ここからは投げ銭用の短文です)
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