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私が旅をする理由
「世界で一番美味しいものは何?」と聞かれたら、
「バンコクのドンムアン空港のフードコートで食べれるカオマンガイトート」と迷わず答えるだろう。
私の尊敬する方の一人は、著書の中でこんなことを書かれていた。
『旅行は確認作業をしに行くことである。』
この方の主旨は、「だから旅行など意味がない」というモノではなく、「だからこそ情報を小出しにすることで、人は確認作業をしに行く(集客を見込める)」というモノであった。
だが、この話には深く納得させられた。
トルコを旅行する際には、「ブルーモスクの壮観さを実際に見てみたい」と思うからこそ行くのであり、「たまたま行った国にブルーモスクがあって、その壮観さは素晴らしかった」となるのは稀である。
もちろん、そのような偶然的な出会いも無いわけではないが、旅に出るきっかけには、確認作業の心理が必ずと言っていいほどぞんざいしている。
私の尊敬するまた別の方はの信条は、
『人生を豊かにする秘訣は、旅・人・本である』と述べられている。
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たくさんの「人」と会い、たくさんの「本」を読み、たくさんの「旅」をして(現場に出て)、さまざまな考え方や発想のパターンに触れることが何よりも大切です。
出口治明『「教える」ということ 日本を救う、「尖った人」を増やすには』241ページより引用
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人生においての“幸せ”の物差しは、人それぞれである。絶対的に「お金」も必要だが、ある一定以上になると、それ以上に「人」や「経験」に幸せを感じる人の方が多いのではないだろうか。
大学3年生の3月、上海に留学中の友人を訪ねて1人で行った時のこと。ちょうど2011年。東日本大震災があった年である。自分は実家も大学も西日本であったため、地震による影響はほとんどなく、以前から予定していた上海一人旅を決行した。
上海の街を1人で歩いていると、ある中国人に日本語で話しかけられた。当時は中国人による反日運動もが報道されることも珍しくないような時代であった。怪しいな、と思いつつも話を聞くと、「日本はダイジョウブか?」と聞いてきた。どうやら、東日本大震災をニュースで見て、心配してくれているようだった。その人は以前に日本の茨城県で働いていたらしい。
ひとえに“中国人”と言っても、日本で報道されているような半日運動を行う中国人は僅かであろう。私たちは、そうやって知らされる報道からでしか情報が得られないので、中国人=日本人のことが嫌い、暴動を起こしている、と認識してします。
旅は、このような認識と事実の乖離に気づかせてくれる。
自分が海外旅行をする際に、大切にしている2つのことがある。
① 行きたいと思ったところに行く
② 時計を付けないで行く
旅先を決めるときは、純粋に行きたいところ。
日本で仕事をしていた時は、仕事中は常に時間を気にして時計と睨めっこをしていた。なので、旅先では時間を気にしなくてもいいように、時計は付けず、スケジュールも大まかにしか決めない。ツアーになんて絶対に参加しない。
知らない土地で人に出会い、その土地の見たことのない景色に感動する。
それが、私が旅をする理由。