チェシャ猫
スーパーに買い物に行くと、
息子たちの目が一層輝きます。
色とりどりのお菓子に心躍らせるから。
僕はこの場を、人生の大事な力を磨く場と考えています。
大袈裟かしら。
「チェシャ猫さん」アリスは、ためらいがちに話しかけた。
「お願いだから、教えてくれない?私はここからどっちの道に行けばいいの?」
「それはおまえさんがどこに行きたいか次第だね」チェシャ猫は答えた。
「どこでも構わないんだけど」
「それならどっちの道に行ったって構わないじゃないか」
(ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」より)
人生には、どちらの道を進むべきか?
悩む時が少なからず登場する。
正しい選択をしようとすればするほど迷うものだけど、
この世に悪い決断はただ一つ。
それは決断しないと決めること。
ただ迷って立ち止まっているだけでは道は開きません。
どんなお菓子を選んでも構わないんだけど、
大事なのは、自分で選ぶということ。
たくさんの選択肢の中から、
自分が今これだ!と思うお菓子を選ぶ。
たったそれだけですが、
自分の人生を
自分の力で切り開いていくための
すごく大事な力です。
で、時々、それを選んだ後にね、
なんでそれを選んだのか理由を聞くんです。
カッコいいから。
美味しそうだから。
いっぱい入ってるから。
お母さんが好きそうだから。
でね、
それをうんうん、って全部聞いてあげるの。
そうすると息子の価値観が垣間見えてきて、
なるほどなあって
それもまた面白いのです。